第2話 神の誕生

ここは「ミロノア魔族統一連合帝国」

「へリッジ=ボーグ大霊峰」の麓の街「ガタグレンス」にあるの夫婦がいた。妻は双子の兄弟を腹に宿しており、医者の見立てではあと一か月半後が出産予定日らしい。

しかし、双子の兄弟は予定日より一か月早く産まれた。彼らは兄を「ウェタニウス」、弟を「ドストネウス」と名付けられた。いや、。そう、この双子の兄弟はあの、ウェタニウスとドストネウスだ。ウェタニウスは降臨する時に自分の親を設定していたのだが、その時自分の名前を捨てたくないということで、自分の親になる者が「ウェタニウス」「ドストネウス」と名付けるようにそう仕向けた。

「あなた、二人とも綺麗な翼ですよ。」


「そうだな、よくやった。本当にありがとう、ローレン。」


「どういたしまして、ブラウド。結構つらかったんですから。」


「本当にありがとうな。ところで、食欲あるよな。相当疲れたと思ったから、肉とか魚とかデザートとか、もちろんローレンの大好きなカスタンジェもあるぞ。とても美味しそうな栗と生クリームを貰ったんだ。」


「やった!私、とてもおなか減ってるの!用意してくれてありがとう!」


「おっ元気そうだな、何よりだよ。一杯食べてくれ。…ところで、こっちの赤ん坊はどうすればいいんだ?スヤスヤ寝てるが。」


「うーん、寝てるんだったら起きないようにそっとしておけばいいんじゃない?」


「それが一番だな、防音壁でも掛けるか。」

geluidsbarriere防音壁


「これでよし。いや、それにしても可愛いな、ローレンにそっくりだ。」


「凛々しい顔立ちはあなたにそっくりですよ。」


ーーーーーーーーーーーーーー

帝都、デモネウス城の一角にて

「魔皇帝陛下!殿のご婦人、無事出産との事!それも、双子の兄弟との事!」


「…ブラウドの息子か…魔力効率などの潜在能力を調べておけ、使えそうだったらに加えろ。」


「承知!」


「下がってよいぞ。」


「失礼!」


第156代魔皇帝「ギュスターヴ・コンタラス・トラボルト」彼の野望はまだ始まったばかり。ウェタニウスとドストネウスという新たなピースの出現によって彼の計画は着実に一歩、進んでいく。やがて成功した暁に彼は「終結皇」と呼ばれ、三大英雄皇

の一角となるのだ。



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