序列二位の高等神、暇なので自分が作った星に行く。

パンチラふぐりす

第1話 神の降臨

ここは神、天使、聖人などが暮らす天界。

その一角に「異端児」と呼ばれる神がいた。名をウェタニウス。この世の法則を司る高等神だ。そして、ウェタニウスの「付き人」である天使ドストネウス。彼らは日々、神の仕事をこなす…というわけではなく、サボっていた。

「よし、この作業が終わったら一週間くらいするサボ…休憩するか!」


「なにサボるって言ってるんですか。百歩それは譲ったとして、せめて二日くらいですよ。そんなに休んでいるから「サボり魔」なんてディスられるんですよ。」

当然だが我々人間とは感覚が全く異なる。エルフなど寿命が長い種族の時間の概念が緩くなるように、神々や天使など「寿命」という概念がない彼らにとって、我々の「一時間」は「一日」となるのだ。


「うるさいなあ。今ので完全にやる気なくしたわ。俺もうサボります。」


「はぁ、もう勝手にしてくださいよ。」


「…どうしよ。なんもすることない。」


「えっ?」


「あれも全巻読んだし、あれの最新話も見たし、あれの二期も見たし、あのG1レースも見たし、やることマジでねえぞ。何しよ。」


「えぇ…じゃ、じゃあ…あの、未来予知とかで来週掲載される話を見るとか…」


「馬鹿野郎!そんなこと言って恥ずかしくないんか?!そんなん自分の楽しみを自分から奪うようなモンじゃねえか!」


「た、たしかに…あ!そういえば友達のリトネウスから聞いたんですけど、自分で作った星に降臨する、っていうのが今、神様界隈で流行っているらしいですよ。」


「なにそれ、めっちゃ面白そうじゃん!さっさと言えよ!いやーなんで気づかなかったんだろ。ちょっと俺らもやろうぜ!」


「え、まあ別にいいですけど。でも、しっかり「休暇」ということなので給与は貰えませんよ。」


「いいよ、そんなん。さっさと休暇届出しといて。つーかさ!俺が作った星なんだけど、ヒューマノイド生物が結構いるんだよね。何がいい?有翼族とかあるけど。これにしとく?お前天使だしさ。」


「私はそれでいいですよ。ウェタニウス様はどうしますか?」


「俺も有翼族にしようかな。やっぱり空を飛べると色々メリットあるし。」


「そうですよね。そういえば、この「降臨」というシステムはこの状態で降臨するのではなくて、母親から誕生して子供からスタートするらしいですよ。」


「えっそうなの?まあ仕方ないか。どーせ後でアプデ入ってこのまま降臨できるようになるでしょ。」


「確かにそうなるかもしれませんね。今、連絡が来たんですけど引継ぎが終わって、届も受理してくれたみたいです。これで、行けますよ。早く行きましょう!」


「おっ結構乗り気だな。じゃあ行くか!」


de komst van God神の降臨

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