中学生3年生・1学期-2

「はるかちゃん!?」

「あすか?」




退院して帰ってくると。

幼なじみの水嶋あすかが声をかけてきた。





「入院してたんじゃないの?」

「うん、退院してきたけど?」

「大丈夫なの?まだ、入院してた方がよくない?」




あすかはあの人のことを知ってるから心配してそう言ってくる。





「大丈夫だよ。鷹兄の住んでるマンションに暮らす事になったし」









「……同じ部屋?」

「うん。学校は卒業するまでは、ね……」

「そっか……」




あの時の鷹兄の話は私とあの人を離すというもの。

よし兄は父様の仕事を手伝ってるから家にいないことが多いから流石にそれはってことで。

鷹兄の家になった。

ホントは由兄のマンションからが中学は近いんだよね。





「ね、今から買い物に行くけどあすかも行かない?」

「いいの?」

「うん、澪花とあきも行くから」

「じゃあ、行く」


あすかとは家族ぐるみでの付き合い。

あすかのお兄ちゃんの和くんと鷹兄たちは同級生。





「はるかちゃんたち、いつもここで買い物してるの?」



私たちが来たのは車で1時間ほどのところにある。

郊外からちょっと離れた場所にあるショッピングモール。




鷹兄たちは日用品を買いこんでいる間暇だから澪花と服売り場で暇つぶしを。





「お姉ちゃん、これ可愛くない?」

「澪花は何でも似合うよ」

「お姉ちゃんも似合うよ?」

「ありがとう」



買いすぎたかな??

たまにはいいよね。




「ごめん、お待たせ」

「澪花。また、服なんか買って……」




鷹兄は澪花には何故か厳しい。

服を買うと今みたいに怒られちゃう。





「あ、鷹兄、怒らないで?」

「はるか……?」

「私が澪花に買ってあげたの!」

「しっ仕方ないな。はるかに免じて許してやるよ!」





鷹兄が私には甘いんだよね。





だって、鷹兄は……。














無自覚だけどシスコンだもん。

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