岸辺 桃花視点

「あいかちゃん今日はありがとうね、楽しかったよ」


「ういーす」


ウチはお金稼ぎの為にパパ活をしている、おっさんと飯食うだけでバイトなんて馬鹿らしくなるくらい金が貰える


中3からやっていてもーちょいで一年目になる、友達には 大人 をやってる奴が居るけど、ウチは絶対にやらない…おっさんとなんてマジでありえないから


「あいかちゃん、今日も宜しく」


次のおっさんが来た ちなみにあいかとはパパ活用の偽名だ


「はい!宜しくです!きょーはどーおします?」


「いい場所予約してるから期待しなよ」


はー、このおっさん苦手なんだよなー、刺青入ってるし大人迫ってくるし……でも金払いは良いし今の所大人迫ってくる以外問題ないから今は切らずいる…もーちょいしたら怖いから切ろ


それから料理をご馳走になり店から出た


「美味しかったですー!また連れてって下さいー」


「それは良かった」


「それじゃ、きょーはこれでー」


「待って、今日はまだ付き合ってほしい…お手当追加するから」


「えー、何するんですかー?」


「少しデートしよう…あそこに車あるから…」


「え…ごめんなさい、前も言いましたけどウチ食事だけしかやってないんです」


「いいから、いいから…」


「痛っ…」


いきなり腕を掴んできた


「離して下さい!」


「少しだけだから」


「嫌です!それにあの車矢野さんのじゃないですよね?」


この人の車はベンツだ…だけどあそこにあるのはハイエースだ


「おい!早くしろ」


ハイエースから二人の男が出て来た


「お!今日のはめちゃくちゃ当たりじゃん!」


「だろ?ピチピチのJK」


「やべー、ぜってー俺の女にする」


「ふざけんな!俺が最初に見つけたんだ、俺らで味見した後は俺の女にする」


え…….何、コイツら……や、やばい!逃げなきゃ!!


「おっと、逃がさねーぞ…へへ」


「やだ…離して下さい……」


「離すわけねーだろ、これからお前は俺らの肉便器ww」

 

嘘っ……やだやだ!そんなヤだよお……


「おいおい…泣いてんじゃねえーよ、今まで沢山の親父共とヤってきたんだろ?今更カマトトぶんじゃねえーよ」


「ヤってないです…そんな事…」


「え!それじゃあ、経験は?」


「ない…です、だから見逃して下さい…初めては好きな人と……」


「ぷははは!マジかよ!パパ活やってて処女かよ!」


「決めたわ!絶対俺が最初!文句ねえよな?」


「チッ…仕方ねえか…」


……そんな……見逃すどころか逆に盛り上げてしまった……


「ほら!さっさと乗れ!」


やだやだ…私は必死に抵抗した


「抵抗すんな!!」


バチンッ


おもいっきりビンタされた……


「おい、鼻血出てんじゃん、あんまやり過ぎんなよ」


「わりい、ついな」


あ……終わりだ、もう…ウチ…コイツらに好き勝手されちゃうんだ…


はは…笑える……こんな事ならパパ活なんてやらずに真面目にバイトしとけば良かった


「へへ…今日輪したら次の日はクスリでヤりまくってやるからな、期待してろよ」


「…………」


そして私はハイエースに乗せられた…ドアが閉まろうとした瞬間…


バンッ!


窓に石が当たりビビが入った


「誰だ!コラァ!」


ガンッ!


ドアを開けて確認しようと外に出た男が倒れた…頭から血を流している…


ガシッ


「なっ…」


もう一人の男が車から引き摺り出され…確認して見ると


「………」


口から血を出して倒れていた


「誰だ!てめえは!!」



そこに立っていたのは



音村 暁人 クラスメイトの男だった


暁人とはクラスメイトってだけでほぼ関わりがなかった…男友達からはアイツとだけは関わるなと言われた事もある…


どうやら中学生の頃から暴れまくっているヤンキーらしい、それに今年の新入生ながら既に学校で1.2争う美少女二人と仲が良くその内の一人の 鳴上 空 とは恋人同士らしい


空の弱みを握り無理矢理付き合っているという噂も立っている


「おい!クソガキ!俺らにいきなりこんな事して、何が目的だ!!」


「…………」


暁人が矢野の発言に答える事無くいきなり……


ガンッ!


股間を蹴った


「かっ!……」


矢野が悶絶し倒れ


「て、てめえ…いきなり…」


「………」


暁人は無言で矢野にマウントを取り顔面を殴り始めた


「ぐっ……もうやめ……おえっ」


しばらくすると…


「おい!お前ら!そこで一体何をしている!!」


警察の人が大声で走ってきた


「……おい…行くぞ」


「う、うん」


ーーー


10分くらい走り公園に着いた


「はぁ…はぁ…ここまでくれば大丈夫だろ」


「はぁ…ふぅ…そう…だね」


一息つき公園のベンチに座った


「……吸う?」


そう言いタバコを出してきた


「あ…ごめん、ウチ吸わないんだ」


「あー…おけ」


「………」


「………」


「あの…助けてくれてほんとーにありがとう…あのままじゃウチ…」


「どういたしまして…今度から気をつけるんだな」


「でもどーして助けてくれたの?ウチらあんまり絡み…ないよね?」


「世話になってる先輩にクラブ付き合わされる事あんだけど、クラブでうるせー奴いるなと思って先輩に聞いてみたらソイツがめちゃくちゃやってる奴だって聞かされてよ」


「んでそんな奴とお前が一緒に居たからちょい気になってよ…んで着いていったら案の定ってカンジ」


「そ、そうなんだ…」


「お前、アイツとどんな関係?」


「パパ活相手だよ…食事だけでお金貰えるからさ…」


「あー…そゆね、悪い大人はすげーいるからこれからは気ーつけな」


「うん…ウチ、もーパパ活やめる」


「そうだな、その方が良い……んじゃ俺帰るわ」


「え!待って!連絡先交換しよ!」


「ん、あー…おけ」


やった…!暁人の連絡先げっとー!


「ねえ?まだ時間ある?」


「あるけど何すんの?俺ら未成年だし、入れる場所もうねーぞ」


「あ、そっか……それじゃあ仲良くなりたいし暁人の事知りたいからここでしばらくお話しよ?」


「少しだけな…」


沢山暁人の事を知れた…噂で聞いてたより良い奴だしもう私は暁人にメロメロ…大好きになっちゃった


「タバコ吸ってみたい!」


「お…マジか、んじゃこれ…咥えた後火付けるからそん時……」


吸い方を教えてもらい


「ゴホッゴホッ!」


「何これー、臭いー」


「あはは、最初はそんなもん」



それから暁人とは沢山遊んですごい仲良くなった…週2以上は確実に遊んでいる


「暁人ー誕生日おめー」


「ういー」


「これープレゼントー」


「ん…お!ディオー◯のソバージュか」


「うん!」


「俺この匂い好きなんだよねーありがとう、無くなるまでちゃんと使うよ」


「喜んでくれて良かったー!いっぱいそれ付けて遊ぼーね!」


ーーー


「誕生日おめでとう…これ」


「え!これって…」


「シャネ◯のタンドゥル」


「ウチ、これ気になってたんだ!ありがとー!!」


「俺ん時も香水だったし…あとこれも」


暁人が少し大きめの紙袋を渡してきた


「GA◯のパーカーとスウェットじゃん!めっちゃかわいー!!」


「それ着て遊びに行こーぜ」


「行く行く!待ってて!今着替える!」




「似合う?」


「すげー可愛い、パーカーから出てる生足が特に…」


「もー!暁人のえっち!コーデを見てよ!」


 

幸せだなー…好きな人と一緒に居れる…これ以上の幸せはない…


暁人…好き好き好き…大好き…


けど…暁人には空がいる……

 

ほしいほしいほしい…暁人が欲しい…


……挑戦せずに後悔するよりは良いよね……


私は暁人に告白する事にした



「ねえ……」


「ん」


「その…あの…」


「何w」


「好き!ウチと付き合って!!」


言った……ついに言っちゃった…


「あー……ごめん…」


「だ、だよねー…空がいるしね…あはは」


わかってた…わかってたけど……うう…駄目だ…涙が…


「ご、ごめん…泣くのは違うよね…ほんとごめん…」


「………」


やばい…涙が止まらない……どうして……


「……うぅ…」


「桃花」


私は暁人の声に反応し顔上げた


チュ


「…え」


暁人にキスされた


「空には内緒な」


とニヤけながら言った



それからウチらは本番以外ほぼ全てやってしまった


「ふぅ…どうだった?」


「……良かったよ…でも…」


「バレなきゃ大丈夫だって…たまにやってあげるから元気出してよ」


「…う、うん…そーだね…バレなきゃ…」


空には申し訳ないけど暁人とこんな事が出来るならさいてーな行為だとしても関係ない…


「もし空と別れたら桃花と付き合うよ」


「ほんとに!」


嬉しい…嬉しすぎる


「それまでキープで」


「さいてーー!!」


ウチらそれから遊んだ後は必ずエッチな事をする様になった


「とーか…めっちゃ上手い…」


「ふふ…空とどっちが良い?」


「とーかのが良い」


「嬉しー、今日は頑張っちゃお」




「あー、めっちゃ良かった…」


「ごちそーさまー!」


「桃花さ明日空いてる?友達と飲むんだけど」


「行く!!」


次の日、暁人と一緒に海の近くの公園に行きそこで友達達と飲んだ…中には同じ学校の奴も居て驚いた


「んー…トイレ行ってくるね」


「ういー」


トイレに行き用を足し皆の所に向かおうとしたら


「桃花ちゃん!」


「何」


声を掛けて来たのは同じ高校の男子だった


「二人でさ抜け出さね?」


「しね」


ウチは皆の所に歩き出した


「待って!待って!桃花ちゃん今フリーっしょ?」


「だからなに」


「いや、俺桃花ちゃんの事気になっててさ」


「キモい、しね」


再び歩き出した


「おい…待てよ…下手に出てればチョーシこきやがって」


肩を強い力で掴まれた


「離せよ!キモいんだよ!!」


「マジでキレーな足してるよなーへへ…」


「見るんじゃねえ!!」


私は男に向かって殴ろうとしたが…防がれてしまった


「あっぶな…この…クソビッチ!来い!あっちで犯してやる!!」


男がウチの腕を引っ張って人気のない場所に連れ込もうとしてきた


「……はぁ」


ドカッ


「ぐほっ……」


男がいきなり吹っ飛んだ


「暁人!!」


助けてくれたのはやっぱり暁人だった


「桃花…お前襲われすぎだろ…2.3ヶ月で2回も襲われるって…」


「ほんと、それ…ウチ呪われるカモ」


「まあ、守ってやるから安心しろよ」


「うん!!好き好き!!」


ウチにはやっぱ暁人しかいない


「あ、暁人くん、ごめん…もしかして暁人くんの女だった?」


「あたりめーだろ」


「ご、ごめん!!知らなくて….」


「でもさ……暁人くんには空ちゃんが……」


「あ?……………察しろよ」


「そ、そっか!ごめんごめん…それじゃ…戻るわ」


男が小走りで皆の方に戻っていった


「守るつっても毎回は無理だと思うから念の為スタンガンとかスプレーとかの護身用の道具持ってた方いいかもな」


「だねー…明日買うー」


「ねね…暁人……二人で抜け出そ?」


「……おけ」


その日はいつもより長かった…


ーーー

それからかなりの月日が流れたある日


「バレちまった…」


「え…」


「悪い…しばらく距離置こう…」


「やだやだ!そんなの無理!」


暁人と今まで通りの関係を続けられないなら死んだ方がマシだ


「実は空とは別れようと思ってる」


「ほんとに!!本当だよね?!」


「今、空が荒ぶりまくっててよ…このままじゃお前にも被害が来るから今は我慢してくれ」


「わかった…我慢する……本当に別れるんだよね?」


「うん、今すぐは無理だけどいずれな」


ウチはその言葉を信じて辛かったけど我慢した


その後本当に空と別れた…ウチは狂喜乱舞した…これで暁人と付き合えると…でも…


「悪い…今はそういう気分じゃないつーか…」


「なんで!!空と別れたんでしょ!なら!」


はっ…そっか…空とは小学校から付き合ってたらしいし…すぐには気持ちの整理つかないよね


「ごめん…大声出しちゃって…今は色々気持ちの整理つかないよね…」


「ああ…分かってくれて嬉しい」


「うん…わかった…待ってるからね…」


「お詫びにご飯奢ってよ!高いとこ!」


「おう、任せとけ」


焦っちゃ駄目…慎重に…そうすればいずれは……報われるはず…


その後半年間、前ほどじゃないけど暁人と遊んでいる…えっちな事はあれ以来してない……早くしたいよー



はあー学校だる…来たばっかだけど早く帰りたいな…でも暁人と会えるから学校にはちゃんと居なきゃ


「おい!音村と空ちゃんが一緒に登校してるぞ!」


え…嘘…


ガラッ


教室ドアが開き…そこには…


恋人繋ぎで幸せそうな笑顔を浮かべている空と恥ずかしそうにしている最愛の人が教室に入って来た


そして二人は周りを気にせずイチャつき始めた



はは…馬鹿みたい…信じてたのに……いっぱい我慢したのに…



あはははははは…もーいーや、どーでも……ウチ…壊れちゃった


………………

 

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない


犯してやる…犯しまくってやる…ぐちゃぐちゃに…一滴残らず…


暁人が悪いんだからね……





ひひ……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る