第3話 僕らの両親は一妻多夫。

真緒は思わずひおりおじ様に尋ねる。

「なんでママみたいに私が?」


お茶とお菓子を頂きながら、会話に入る真緒。


チコ「リオンちゃんは事情があって、そのようになされているようなのよ。。」


真緒「それは、普通ではあまりないのでは?。。。」


チコ「そうね・・・あっても男女反対で、一夫多妻よね。。」


真緒「そうなのですか。。。」

ひおりおじ様の手を握りしめる真緒だった。。


真緒の気持ちが伝わる。


なぜ? 両親は、普通じゃないのか。

なぜ? 一対一ではないのか。。


周りとは明らかに違う。。自分の両親。


真緒の気持ちは、僕も同じくだった。

父の気持ちを考えれば、それは一目瞭然だった。

母を独占したいに決まっている。


僕だって、独占したい。。。


日常からずっと抱える気持ちは、真緒も同じなはず。


母にもっと側にいてほしい。。。


僕らは同じ思いを抱えた者同士だった。。



その帰り、真緒の様子に異変を感じる父達。


ひおりおじ様だけが知っている。


真緒が寝静まるとアリオスおじさん、父達は話されていた。


ひおりおじ様が真緒の様子がおかしい理由を話したのだ。


ただ、父達からの回答は得られないだろうと、僕は理解していた。


それは、きっと僕らがまだ子供だからで。


度々、僕の父からも、

「相手を愛する気持ちが持てるようになれば理解できる。」

と言われていたのだ。


僕は父に尋ねた。

「好きなら解るのかな?」


ロイ「『好き』は、ただの『好き』だ。だが、勿論大事な気持ちではある。。『愛する』とは、、オニウィ。

『覚悟』なのだ。


覚悟無き者は、相手など愛せぬ。


私がお前の母であるリオンを愛しているのも、真緒の父であるアリオスも、

他のジャン達も、皆が自分の気持ちに向き合い、覚悟を持ってリオンと婚姻を結んでいるのだ。


それは、母とて同じだ。


愛し合うとは、どちらか片方が想いに背を向けたり、断念したりなく、常に

自分の気持ちと向き合い、最後まで永遠に貫く覚悟なのだ。


また、二人で乗り越えて行き、また仲間である夫同士救け合う。


全ては、心なのだから。。


ただ、お前にはまだまだ難しいだろうな。


だが、今の真緒を思う気持ち。

大事にするのだ。


それが、土台ともなろう。。」


真緒への大事な気持ち・・・


僕は真緒の側にいてやりたかった。。。

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