第13話 鉱山の爆発、気持ちよすぎだろー
どうも、ステラです。
討伐難易度Bのインパルスドラゴンの討伐まで、後、一日。
今まで、全く課題を提出する事が無かった為、D級のまま今に至った私は、身を震わせる緊張を紛らわせようと、その辺をウロついていました。
あら、あんなところに花屋さんが、
「じゃーくなまもの!ゆーしゃルイがせいはいしてくれる!」
あんなところに花屋さんが、
「ゆーしゃしゃまは、わたしが守る!」
‥...‥花屋さんが‥...‥
「ぼくのまほーをくらえ!ファイアーボール!」
フゥーと溜め息を吐き、私をテチテチと木の棒で叩いてる子供達を見て言いました。
「何をやってるんですか?」
「うん?みればわかるでしょ?ゆーしゃごっこだよ。」
「いま、いーところだからはなしかけないで。」
「ってゆーか、まほーくらったらたおれてよ。」
子供は平和で良いですね‥...‥
こちとら明日死ぬかもしればいのに‥...‥
ちょっとムカついた私は、子供が持つ木の棒をポキッと折りました。
「え、えっくすかりばー!」
「あ、あくま‥.....」
「これがでんせつのまおー‥...‥ざんこく。」
いや、アンタ達がその残酷な魔王の民だから。
それに私は魔王程、偉くありませんよ。
「知らない人に関わらない方が良いですよ。後、棒とか振り回したら危ないので、気を付けてください。」
大人な態度で注意をし、子供達を帰そうとした。
その瞬間、
ドッカァァァァァァァァァン!!!!!
鉱山の方から爆発音が聞こえると同時に、遠いから小さく見えるが、真っ赤な炎を纏ったドラゴンが飛び立つのが見えました。
インパルスドラゴン?!昨日もらった依頼書によれば、動きはない筈っ。一体何が‥...‥
得た情報とは違う動きをしたインパルスドラゴンを見て戸惑う私を差し置き、町の住民達が悲鳴を上げながら、逃げ惑う。
盛大に燃え始めた鉱山の方を見れば、只事じゃないのは一目瞭然だ。
あまりにも、唐突すぎる出来事に判断力を失った私もそれに流され、一緒に逃げようとする。
でも、『小さな砦があった筈だ。』教師の一言を思い出し、それらしいモノを見つける為、高所を目指して、鉱山の方へと駆け出した。
意外と素朴なイリスの自室。
第二王女レイラは、妹である第六王女イリスを買い物に誘っていた。
「そ、その、い、今忙しいのですけど‥...‥」
「だから、再試験の事でしょう?安心してぐださいませ。コネなら私、たくさん持っていますの。」
「で、でも‥...‥」
「"でも"ではありません。"はい"もしくは、"分かりました"ですわ。」
『うん。再試験の事は潔く諦めよう。人間関係を保つのは、何よりも大事だ。』
イリスは頑張った。二日間、全身全霊で頑張った。でも、出来そうにない。しょうがないんだ。人間だもの。いや、魔族だっけ?
それに、あのお姉さまはコネ持ちらしいから案外、何とかなるかもね。
「さぁ、早く行きますわ!」
「ま、待って下さい‥...‥私、お、お洋服持ってないです‥...‥」
「私のお古を貸しますわ!」
「み、右手はど、どうすれば‥…‥」
「布でグルグルですわ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます