3章 悪党は美術館がお好き

第1話

遂に来てしまった入学式。

本当に嫌だ。

行きたくない。

初日から登校拒否したい。

これから3年間も窮屈な日々が始まると思うと憂鬱で仕方がない。


王都に来てからのピークはやっぱり最初の二日間だけだった。

あの後はヒナタとシンシアに連れ回される日々。


入寮してからは門限があるから助かった。

それが無ければ毎晩遅くまで付き合わされる羽目になっていた。


なんであの2人はあんなに元気なわけ?

僕は毎日クタクタだったよ。


そんな僕の癒しはナイトメア・ルミナスの秘密基地。


あそこは最高だね。

大浴場まで完備されてるから毎日の疲れを癒してくれた。

みんなには本当に感謝だ。


ただ大浴場はもう一つ作って欲しかったね。

僕が入っていたら、みんな入って来るんだもん。


まあ今まで女の子ばっかりだったから男湯なんて発想無かったんだろうね。


仕方ない事だ。


そんな事言いつつ、しっかり目の保養にしたよ。

みんな立派に成長してたよ。


毎日入り浸ってしまった。


おかげで僕は寮内の生徒とは誰とも会っていない。

寮母さんとだけお喋りしたぐらいだ。


なんたってこの寮は特待生のヒナタとシンシアがいる寮を除いては最高グレードの寮だ。


男爵家の僕がいていい寮なんかでは決して無い。


おかげで寮内の生徒は爵位が違い過ぎて共通の話題が無い。

友達を作る気なんて毛頭無いから、それはどうでもいいけどね。


問題はこの部屋。

この部屋はこの寮の中でも人気の最高グレードの部屋。


寮生の中には僕のせいでグレードの下の部屋になった生徒もいるはず。

その子からしたら僕は目の敵。

3年間ひっそりとやり過ごすのが吉だ。


以前に言ったように僕は学園の入学ギリギリに王都に来る予定だった。

その理由の一つがヒナタとシンシアの荷物持ちが面倒だった事。

もう一つの理由がこの学生寮だ。


王国一の学園と言うだけあって学生数も膨大。

学生寮も沢山ある。

それはピンからキリまでだ。


一番豪華で近いのが特待生が入れる学生寮。

流石特待生。


なんと学費だけで無く寮費も無料だ。

流石太っ腹だぜ。


それから近い順番に寮費も高くなっていて、内装も遠くなるにつれて質素になって行く。


クラスで入寮カーストが出来ると言われている程差がある。


でも、爵位が高い程いい寮に入る訳だから入寮カーストなんて階級社会その物と言える。


むしろ、爵位と寮のグレードが違う方が浮いてしまう。


だから田舎男爵の僕の寮は一番グレードの低い男子寮……のはずだよね?

でも僕は一番グレードの高い寮への入寮が決まっていた。


何故かって?

それはまたヒナタの発言から始まった。



忘れもしない合格通知が来た日の夕食での出来事。


僕を学園に入学させるという嫌がらせに成功して、上機嫌に食事を楽しんでいるヒナタが次なる嫌がらせを考えついた。


「お兄ちゃん。

私達と一緒に登校しようね」


恐ろしい!

恐ろしすぎるぞこの子は!


一般クラスの生徒が特待生2人と登校してみろ。

それはもう悪目立ちして仕方ない。


ましてや可愛い女子2人となれば、特待生と一般生徒両方の男子生徒からヘイトを集めてしまうではないか。


なんて言う策士。

そんな嫌がらせ良く思いつくな。


「いや、いいよ。

お互いの寮遠くなるだろうし」

「大丈夫。

私達が迎えに行くから」

「それは遠回り過ぎるだろ」

「それもそっか……」


酷く肩を落として落ち込むヒナタ。

凄く残念そうな顔をして両親をチラチラ覗いている。


これは何かをねだっている仕草だ。

あざとい。

可愛いけどあざといぞヒナタ。


だが、両親には効果抜群。

すぐに父親が決断する。


「心配しなくて大丈夫だ。

ヒカゲには一番近い寮に入れる手続きをするさ」

「本当に!

お父さん大好き!

これですぐに迎えに行けるね、お兄ちゃん」


おいおい、待て待て。

寮費にいくら差があると思っているんだ?

軽く0が2つ違うんだぞ。


「あなた。

そんなのダメに決まってるでしょ」


珍しく母親が父親を嗜める。

母親はまだ良識ある人で良かった。

っと思ったのは一瞬でした。


「2人が迎えに来た時にこんな可愛い子が男子寮内をウロウロするなんて危ないわよ。

ちゃんと一階の別入り口がある部屋にしないと」


やめろ。

そこは最大グレードの寮の中でも、一番グレード高い部屋だろ?


そんな所に田舎男爵の僕が住んでみろ。

男子生徒だけで無く全校生徒からヘイト買うわ。


「流石母さん。

母さんの言う通りだな。

よし!そうしよう」


なんて家族だ。

僕への嫌がらせの為ならお金も厭わないと言うのか?


だけど、流石にそうはならない。

何故なら最高級の部屋は上流貴族の中でも取り合いになるほど人気の部屋。

田舎男爵の両親に取れるはずがない。



取れるはずがないんだよ。

普通はね。


なのに僕の部屋はその最上級の部屋。

何故だ?

一体うちの両親は何者なんだ?

本当に田舎男爵なのか?


そんな訳で僕は出来るだけ寮にはいたく無い。

だからギリギリに王都に来て、こっそり入寮する気だったんだ。


しかし、流石最高級の寮の部屋。

かなり広い。

普通に家族で住めるぐらいのワンルームマンションぐらいの広さがある。


家具も一流品ばかり。

こんな部屋を僕1人で使うとか全校生徒のヘイトは間違い無しだ。


ここにヒナタとシンシアが迎えに来るんだろ?

嫌がらせ過ぎない?

今から学園生活が思いやられるよ。


さて、ヒナタ達が迎えに来るまでまだ時間があるし一服しますか。


僕はアイスココアを飲みながら時間を待つ。


前世でもそうだったけど、僕は苦い物がとにかくダメだ。

特に飲み物は酷かった。

コーヒーはもちろん、コーヒー、紅茶、緑茶、ほうじ茶と全然駄目。


そのかわり牛乳は大好きだったね。

後は水とジュースかな?


転生して体が変わったから大丈夫かと思ったけど、結局駄目だった。

別に飲めなくてもなんの支障もないから克服する気も無い。


人間一生に飲み食いする量が決まっているのだから、好きな物だけ食していた方がよっぽど有意義だ。


しかし、今日も味が決まらない。

美味しいミルクココアの粉を寮母さんに教えて貰ったまでは良かった。

だけど水との配分が難しい。

いろいろ試してみたけど、いまだにしっくり来ない。


あと、この部屋が殺風景過ぎる。

一面真っ白の壁。

何か絵でも飾ろうとは思っているんだけど、何分気に入ってる絵は全部奪った物ばかりだから堂々と飾れない。


おや?そうこう考えている内に2人の気配がして来た。

また後々考えるか。


「お兄ちゃーん!

迎えに来たよー!」


なんで大声で呼ぶかな?

普通に呼び鈴あるでしょ?

恥ずかしく無いのかね?

僕に嫌がらせする為には恥をも捨てる覚悟なんだね。


「お兄ちゃーん!」


はいはい、今出ますよ。


僕は鞄を取って玄関を出る。


「あのさぁ、呼び鈴って知ってる?」

「おはよう、お兄ちゃん」

「おはよう、ヒカゲ」


2人は僕の言う事を無視して朝の挨拶をする。


「うん、おはよう」


朝の挨拶は大切だ。

だけど、お兄ちゃんの言う事を聞くのも大切だと思わない?


「それで、呼び鈴って知ってる?」

「知ってるに決まってるじゃん」

「じゃあ、なんで使わない訳?」

「お兄ちゃんには可愛い妹が2人いるってアピールしようと思って」


誰にだよ。

やっぱりただの嫌がらせだな。

僕は本当に3年間、この寮でひっそりとやり過ごせるのだろうか?



2人とはクラスが違うので、学校に到着してからは別行動だ。

しかし、もう遅い。

あの2人は登校中はとにかく良く喋る。


凄く楽しそうなのは大変結構。

ただ、2人とも可愛いからとにかく目立つ。

ヒナタとは顔がそっくりだから兄妹だってすぐにわかるからまだいい。

シンシアも一緒となると話が変わる。


もう既に特待生の妹と美少女の何か弱みを握って迎えに来させる変態ってレッテルが貼られていた。


女子からは軽蔑、男子からは恨めし視線が注がれている。

ヒナタの嫌がらせは初日にして大成功を収めたと言えるだろう。


なんて恐ろしい妹なんだ。

他人の目など一切気にしない僕で無ければ自殺物だ。


でも、そんな視線も長くは続かなかった。

僕よりも興味をそそられる人物がいるらしい。

特に男子の話題はそっちに集中している様だ。


なになに?

ヒソヒソ声を聞くに、聖教宣教師学園での進級を辞めて入学してきた子がいるって事らしい。

しかも一般クラス。

確かにそれは僕なんかより話題性が上だ。


なんたってあの聖教宣教師学園だ。

入れさえすれば、あとは黙って卒業するだけで宣教師になれる。

それはこの世界では人生の勝ち組に他ならない。


退学ならまだしも自分から進級を辞めるなんて正気の沙汰じゃない。

よっぽど変わり者か、物好きだね。


男子生徒からしたらたまらないだろう。

あの学園に入れるって事は間違い無く容姿端麗だからね。

そして間違い無く処女。


3年間何をするにも話題を攫って行くに違いない。


僕の事なんてすぐに薄れてしまうな。

良かった良かった。

どこの誰か知らないけど、感謝しよう。


みんなの視線の先にいかにもお嬢様って感じの銀髪少女がいた。

どうやらこの子が噂の子のみたい。


確かにかなりの美人だ。

周りと比べても群を抜いている。


だけど、ナイトメア・ルミナスのみんなと僕の姉妹で、美人も可愛いも見慣れてるからね。

特別に何とも思わないね


何かキョロキョロしている。

王国一番の国立校っと言っても聖教宣教師学園と比べたら雰囲気も全然違うだろうしね。

きっとお嬢様には戸惑うことが多いんだろう。


こういう時って美人は得だよね。

男女関わらずみんなが声をかけてくれている。


結構上級階級のお嬢様っぽいね。

いかにも練習しましたって感じの笑顔だけど、受け答えも仕草も完璧。


このまま話題の中心でいてください。

僕は決して関わらずに3年間過ごします。


ふと、僕の視線の無い視線と彼女の視線が合った気がする。


なんか嬉しそうにこっちに近づいて来る。

誰か知り合いでも見つけたのかな?


邪魔になったら悪いからさりげなく場所を移そう。

あれ?なんで僕の移動した方に方向転換するの?


そのまま彼女は僕に近づくと腕に抱きついて来た。


「やっと見つけた。

もう、探したんだからねダーリン」


は?ダーリン?


周りが響めきだす。

特に男子生徒の視線が痛い。


人違いとか勘弁してくれよ。

なんでよりによって僕なんだよ。


「えーと……人違いじゃない?」

「人違いではないですわよ。

ヒカゲ・アークム君」


あれ?名前が合ってる。

だけど、僕は彼女を知らない。

もしかして同姓同名がいるの?


「えーと、どちら様ですか?」


彼女の貼り付けられた笑顔にピシッと亀裂が入る音が聞こえた気がした。


「ウフフ。

照れちゃって」


いや照れてるとかじゃなくて、本当に君は誰なんだ?


「入学式が始まりますので、指定の席に移動してください」


係の先生が生徒達を誘導する。

とりあえず、この場は収まってくれそうだ。


「じゃあ、また後でねダーリン」


いや、君は後で本物のダーリンを探してください。


彼女は去り際に顔を僕の耳元に近づけて囁いた。


「あとで覚えてなさいよ」



入学式が終わり、クラス分けが発表された所で今日は解散。

一応男子の名前を全部確認したけど、僕と同姓同名の子はいなかった。

世の中には不思議な事がある物だ。


だが、僕には達成しないといけないミッションがある。

それはヒナタとシンシアから逃げる事だ。


今日このあと2人の王都観光に付き合う事のなぜかなっていた。

勘弁して欲しい。

昨日まで毎日付き合ったじゃないか。


今日こそ逃げる。

そして迷子になった事にして秘密基地に逃げ込む。


特待生は終わるまでもうちょっと時間がある。

今回のミッションは楽勝だ。


そう思っていましたよ、さっきまでは。


でも捕まっちゃったんだよ。

さっきにお嬢様の侍女に。


悲報。

入学初日にお嬢様の侍女を名乗る同級生に校舎裏に拉致られました。


校舎裏で絡まれるとか、前世では無かった経験だ。


ビックリするよね。

校舎裏に着くやいなや、剣で切られそうになるなんて。

しかも本気で。


全く恐ろしい。

校舎裏とはなんて恐ろしい所なんだ。

僕じゃなかったら切られてたよ。


「で、まだ冗談を言うつもり?

ヒカゲ・アークム君」


さっきまでと態度が一変している。


はいはい、今思い出しましたよ。

この猫被り公爵令嬢様。


「なんでこんな所にいるの?

リリーナ・コドラ公爵令嬢様?」

「あら?あなたのせいで私、宣教師の禁を犯したのよ。

宣教師学園にいれる訳ないじゃない?」

「事実を捏造するな。

公爵が交代したら進学しないって言ってたじゃないか」

「そんな事言ったかしら?」

「間違い無く言ったね」


再び剣が僕を襲う。

僕は紙一重でかわした。


「私の事は覚えて無いのに、そう言う余計な事は覚えているのね」

「濡れ衣だね。

僕は今さっきまで全く何も覚えて無かった」

「自信満々に言わないでくれる!」


また剣が僕を襲う。

またまた僕は紙一重でかわした。


「君は剣を振らないと喋れ無いのか?」

「あなたが猫被らなかったら婚約してくれるって言ったんじゃない?」

「おい、捏造にも程があるぞ」

「あら?まずはお友達からお願いしますって、あなたが言ってたんじゃなかったかしら?」

「君の記憶はどうなっているんだ?

何一つ合ってないじゃないか」

「あら?別に馴れ初めなんてどうでもいいじゃないダーリン」


わざとらしく頬を赤らめるリリーナ。


こいつ、狙って顔を赤くできるのか?

ここまでいくと一種の才能だな。


「そのダーリンってのやめろ。

変な誤解が生まれる」

「え?何言ってるの?

私達婚約してるじゃない」

「は?」


何言ってるんだこいつ。

おっと危ない、公爵令嬢にこいつって言ってしまう所だった。


「またまた、惚けちゃって」


惚けてなんて無い。

だけど、非常に嫌な予感がする。


「一体何の話?」

「何の話って私達は正式に婚約してるのよ。

あなた本当に何も知らないの?」

「待て待て。

本当に何の話だ?」


何も知らないぞ。

そんな話初耳だ。


「私言ったわよね。

お父様が公爵になったら一番最初に縁談の話をしてもらうって」

「確かにそれは聞いた……気がする。

でも僕は嫌だと言ったはず」

「そんなの関係無いわよ」

「いや、関係無くはないだろ……」

「私はやると言ったらやる女よ。

それで5年前に両家で正式に婚約の手続きしたわ」

「聞いてない。

僕は何も聞いてない」

「まあ、あなたが聞いて無いのは分かったわ。

でも、今聞いたからもう分かったでしょダーリン」

「嫌だ。

僕は君みたいな腹黒女は嫌だ」

「そんな事言ったって無駄よ。

もう決まった事だから。

そもそも公爵家からの縁談話を男爵家が断れる訳ないでしょ?」


リリーナは勝ち誇った様な笑みを浮かべる。


これだから階級社会は困る。


「なんで?そんな嫌そうな顔するわけ?

あなたにとってはいい事尽くめじゃない?」

「どこが?」

「だって宣教師学園に入学出来るほどの誰もが羨む可愛くて美人の婚約者よ」

「可愛いくて美人なのは認める。

だけど腹黒女はごめんだね」

「腹黒腹黒うるさいわね。

私だって乙女なのよ。

流石に傷付くわ」


リリーナはプイっと顔を背けて怒った仕草そする。

これは間違い無く仕草だけだ。


「あんまり私を邪険にすると婚約破棄するわよ」

「本当に?

早速そうしよう」

「そんなに喜ばれると腹立つわね。

でも、いいのかしら?

そんな事言って?

シンシアとアンヌが大変な事になるわよ」

「どういう意味?」


おいおい。

なんか穏やかじゃない言い方だな。


「どさくさに紛れて養子にした事、お父様が放置してた訳ないでしょ?」

「まさか……」

「そのまさかよ。

なんて言ったって特待生ですからね。

養子を解消させて連れ戻す気だったわよ。

でも、私が代わりにあなたが欲しいって言ってあげたのよ」

「代わりって……

全然釣り合わないじゃん」

「お父様も最初は渋ってたけど、教皇様のお言葉を言ったら快諾してくれたわ」

「おい教皇。

お前の無責任で曖昧な発言で僕は二度も被害を受けたぞ」

「あなたのご両親もあなたでいいならいくらでもって言ってたわ」

「おい両親。

一応家族だぞ。

少しは可哀想だと思え」

「可哀想だって言ってたわよ。

あなたと結婚させられる私の事を」

「もしかして僕は家族認定されて無いのか?」

「大丈夫よ。

私があなたの家族になってあげるから。

だからあなたは私の物ね。

よろしくね、ダーリン」


リリーナが僕に思いっきり抱きつく。

柔らかい体といい匂いが僕を包む。


確かに外見だけはいい女だ。

外見だけはね。


「わかった。

君との婚約は一旦わかった。

だから、せめてそのダーリンはやめろ」

「あら?じゃあなんて呼ぶのがお好みかしら?

ご主人様?パパ?それとも、あ・な・た?」


僕の耳元で今にも笑い出しそうになりながら囁く。

こいつ、僕で遊んでやがる。


「微妙に僕の品位を下げそうな呼び方をするな。

普通に名前で呼べばいいだろ」

「ヒカゲ様ね。

わかったわ」

「様はやめろ」

「わかったわ。

これからよろしくね。

私のヒ・カ・ゲ君。

ウフフ」


耳元でそれはもう、心底楽しそうな笑い声が聞こえた。

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