『ハート・オブ・シティ』 下の5


 暗い通路を慎重に進む、赤血警部補とらんぼう刑事である。


 らんぼう刑事は、しきりに外部のようすを探っている。


 『警部補どの、市役所の内部を、見ることができるようになりました。』


 『やっとか。見せてくれ。ふーん。暗いなあ。良く見えない、明るさを上げられるか?』


 『あいよ。ちちんぷい……これが、限界です。』


 『だいぶ、良くなったな。さすがだ。中央ホールを出せ。』


 『あいよ。』


 『沢山いるな。まるで、銭湯だな。冷房は入ってるのかな。』


 『見たところ、入っていても、あまり効いてないような感じはしますが。わからない。』


 『倒れてる市民は見当たらないが、みんな、表情が変だな。』


 『ですね。恍惚とした状態ですね。』

 

 『やく、かな?』


 『さて。大気の分析はできません。残念です。』


 『そりゃ、アニメみたいには行かないさ。これを、あねがさねえさん、にも送れるか?』


 『あい。やります。』


 『あ〰️〰️、こちら、あかち、どうぞ。』


 『こちら、あねがさ。なんだい?』


 『市役所内部の映像を、そっちのタブレットで見えるようにする。わかるか?』


 『はいよ。いつものとこだろ。わかった。観察してみる。』


 『たのむ。』


 ふたりは、さらに、さきに向かったが、そこには、真っ黒に固まって蠢きながら立ちふさがるものがあった。


 なにかが、大量に存在しているのは、明白であった。


 『警部補。ありゃ、なんだ?』


 『や。あれは、ねずみさん。へびさん多数。毒のあるやつですな。やすでさん。むかでさん、ごきさん、大量。ちと、まずいかな。しかし、それに怯んではならぬ。行こう! 』


 『ゆこう、て。やですよ。あ、待ってくらさあい。警部補どの。』




   🐀 🐀🐀🐁 🐍🐍🐍🐀🦗🐛

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