『ハート・オブ・シティ』 下の3


 『鍵かかってます。』


 先に、らんぼう刑事が確かめたのだった。


 『どうやって、開けるんですか?』


 『いやあ。映画みたいに、撃ち抜こうかとか。』


 『あれは、器物破損。無断侵入。はんざいでしょう。』


 『まあな。しかし、いまは、非常時だから。』


 『はあ。まあ、たしかに。』


 しかし、なんと、その扉が、すいっと、自動的に開いたのである。


 『あり。じ、自動ドアですか?』


 『いやあ、まさかな。ま、いいや。開いたんだから、行くぞ。』


 『はあ………なんか、怪しいですな。』


 『固いこと言うな。』

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