『ハート・オブ・シティ』 中の9号
『あいつ、また、とんてもないことを、言い出したか。しかし………』
と、赤血警部補は思う。
『その、とんでもないことが、当たると来るからやっかいだ。』
そうなのである。
『ねこまねき壮殺人事件』では、あねがさばあは、犯人は宇宙人みたいなもの、である、と、主張したため、相手にされなかったが、実は、フラットウッズ宇宙人によく似たロボットが襲ったものだと判明した。それは、殺害された本人が発明した、ロボットだったのだ。そいつは、地下に隠されていた。
また、『オペラ座の怪獣事件』では、市民会館、通称『市民オペラ座』に、怪しい生物が夜間出現すると騒ぎになった際に、体長1メートルの、巨大ごきが多数、市民会館の向かいの空き家に住んでいると主張し、おおいに笑われたが、実際にそうだったことがある。防衛隊まで出動する、映画みたいな話になったが、当局は、巨大のらねこであったと、発表した。が、なぜ、そのような怪獣が現れたのかは、いまだ、謎とされている。
『だからな。行ってみるか。』
と、警部補は思った。
しかし、そこに、あの、らんぼう刑事が駆け込んできたのである。
『け、け、警部補。でました。いや、でで、できました。いや、おこりました。』
『なんだそれは。なにが、でた、と?』
『でた、というか、暴動です。市民多数、のらわん、のらにゃん、のらごき、のらちゅう、多数が、市役所を襲いましたあ。いま、まさに。』
『なんだ、それは。』
あねがさばあは、まさに、その瞬間を見ていた。
人間多数が、市役所に押し掛けている。
さらに、なにやら、黒い一団が、その背後から、市役所に殺到していた。
『遅かったか。しくじったな。』
あねがさばあは、自分の無力感を痛切に感じていた。
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