第22話作戦
先生がドローンを、教えてくれるようだ。
それを聞いた後、私は教室に戻った。
図書室でも良かったが、1人で考えたい事があった。
私は1人で教室に残って、色々と考えていた。静かで良いわね。
長い髪を耳の後ろにかけながら、静寂の余韻に浸っていた。
しばらく勉強してるのも良いかな。と思いながら別の事も考えていた。
先生がドローンを教えてくれるんだけど、何か怪しい。
けど私にとっては、好都合だ。
私は瑠璃さんをいじめから救う方法を、閃いた。
そうだ。ほとんど失敗する事はないと、外の景色を見ながら、思った。
ドローン操縦を上手くなって、瑠璃さんがいじめられてる所を、ドローンで撮っておいて、それを鬼塚に突き出してやれば。
その動画を見せて、動画サイトにばら撒くと脅せば、さすがの鬼塚も身を引くだろう。
学校内では、トイレ以外なら誰か見ているだろうから、流石にいじめはしないだろう。
私は我ながら頭が良い。
しかし勉強はあまり得意でなかった。
瑠璃さんとは、高校は一緒は無理だな。
一緒が良いけど、私の勉強能力じゃ、同じ高校は無理だ。
頭は良いはずなのに。
勉強出来ないという矛盾。塾にも行ってるのに、行っていない人に負けるなんて。
私はそれが悔しくて、情けなかった。
だけど、それを思ってもどうしようもない事だ。
開き直りも大切よね。でも更に勉強すれば良いのか、遺伝のせいなのか。
さてこの方法は完璧なはずだ。
普通に近くで撮れば良いとお思いの方もいるだろう。
もちろんそれをすれば簡単だ。
だけど、もし見張りがいたら?そいつに見つかったらいっかんの終わりだ。
それにドローンはうるさい。いじめ防止の効果もありそう。
それに万が一鬼塚が、ドローンに文句を言って来ても、先生の名前を出せば先生が、対処してくれるだろう。
ドローンを敷地内で飛ばす動機や許可も考え無いといけないわね。最初は練習で体育館でしょうけど、どうするか?
そうね、課外活動で問題なしかな。そこは臨機応変にやりますか。先生に相談して上手く説き伏せてやりますか。
穴のない完璧な作戦。これなら瑠璃さんを私が救ってあげれる。
他のやつは、誰も頼りにならないもの。
だったら自分で行動するしかない。
鬼塚が凄いのか、ほかの人達が情けないのか。私は溜息をついた。
先生以外になんとか出来そうな生徒の、名前を思い浮かべたが、思いつかなかった。
自分の名前しか、浮かばない。そして決意した。
私は友達の為なら全てを投げ捨てるほどの意志の強さ。それは正義感から来るものなのかな…それとも自己満なのかな。
彼女に言って、それでもいじめを辞めなければ、その時は…
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