第15話小説
俺は月宮を探していた。図書館に良くいるそうなので、偶然を装って来てしまった。
そして俺は月宮を見つけた。月宮は椅子に座って本を読んでいたが、少し考え事をしている様に横を向いていた。
その姿の美しさに俺は胸が締め付けられる様な痛さを感じた。本当に中学生かな?と疑問に思うほど、大人びていた。
さすがうちの学校1の美少女と言われる生徒だ。
色々芸能界からも、スカウトされている様だ。この前他の生徒から、それとなく聞いたのだ。
ずっと見ていたいが、そう言うわけにもいかないなと、チラ見で見るかと思った。
それより俺が話しかけて、みようかな。
その時、あっ先生となんと月宮の方から話しかけて来るではないか。やはり月宮は俺の事が。
俺は満面の笑みでやぁと答えた。
先生も何か本を?
あーそうだよ。
しかし声も可愛いな、そう思いつつ、彼女に対して自分の気持ちは少し強すぎるのではないか。
そして彼女が卒業した後、心に穴がぽっかりと開く様な感じになるのだろうか?
もしそうなったらカウンセラーに相談しようと思った。全てを打ち明けて平気なのだろうか?
気分は晴れそうだが…
そう学術書でも、読もうと思ってね。その想いを隠し月宮に返答した。
月宮は何を今読んでるんだ?
私ですか、ライトノベルの小説です。
この小説が面白くて、シリーズ物なんですけど。
そう語る月宮が可愛いくて仕方なかった。
そんな面白いんだ。先生も今度読んでみるかな。
月宮とその本について色々語りたい邪な気持ちもあるが、面白そうなので、普通に興味も出て来た。
あと先生これもおすすめです。
化け物の彼女。
どう言う話かと言うとですねー
誘拐されて、化け物にされてしまった女の子。カフカみたいにはっきりさせないのも良いし、後ではっきりさせるのもよし。
そして少女から主人公は、周りから守るようにする。それは幼馴染が好きな感情があるからで。
ただそのうち邪魔になるだろう。なので、化け物はそのうち、自分の体をコントロールできる様になり、身体を色々な形に変化できる。
しかし色自体は変化できない。主人公と化け物はそのうち互いに愛し合う。
こんな設定の小説で、この主人公が凄いカッコよくて。
女の子もまた可愛いんです。
彼女の情熱を感じた。よほど本が好きなんだろうと、俺は思った。
そして、本当に嬉しそうに話す。月宮と話せて俺は天国にいるかの様だった。
だが俺は教師だ。月宮の親御さんから、預かっている身。
中学を卒業して大人になるまでは、絶対に一線は越さないつもりだ。
それまでに俺の気持ちが離れるなんてことはありえない。
しかし、月宮の気持ちが離れる可能性は充分あるだろう。
もしそうなった時はやむを得ない。それまでだったと…本当に思えるのか俺は?
だが待つしかない。人として、教師としてそれが義務として、また彼女を愛しているならそれが最も正しい選択だろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます