「大人ね、大人」

　伏見は腹を抱えて笑う。床に転がりかねない勢いだ。

「うるせぇな」

　不機嫌を隠そうともせず、小川は言う。

「皺が寄ってんぞ、おっさん」

　楽しそうに伏見は笑う。そんな伏見の肩を倉坂が軽く突く。

「なんだよ、演劇部」

「やめなよ、さすがに笑いすぎ」

「いいんだよ、俺とこいつの関係なんだから」

「でも、震源地があたしだから、ちょっと反省というか、いい気はしない」

　今度は反対に伏見が倉坂の肩をバシバシ叩く。

「気にすんなよ、事実なんだからさ」

　ヒーヒーと伏見は笑う。

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