他の人の言葉とその山

そう言えば、僕は部活動に入っている。兼部含めて4人、1年生と2年生しか居ない演劇部だ。


今日はその演劇部の後輩、SくんとOくんと久々に部活をした事を思い出す。資格なりテストなり色々あってか僕自身は大体1ヶ月ぶりの部活だったが、2人とも成長期のタケノコの様に成長していた。僕が居ない間にも、2人とも

沢山練習したりしたんだろうな、とセンチ単位の劣等感とマイクロ単位の安堵感を再び感じ出す。大量に積まれた自己啓発本の山に向かって歩きながら。


自己啓発本は多いな、なんて思いながらすぐ新書の方に行ってしまう。そしてまた本の山を彷徨う。


本は他人の言葉だ、なんて考えが僕にはある。本屋なんて言うのはその他人の言葉の山で、他人を感じたり触ったりする僕にとってはプールみたいなものだ。気持ちがいい。


他人の言葉、と言えば今日2人としりとりをした。OくんがSくんにい攻めをしたり、最終的に僕がんと壮大と思う演説で終幕したり、心理的にも観念的にもどこか天国に行ってしまったか、といった感覚になった。とりあえずあれもまた他人の言葉ではある。


まあ他人の言葉というのは時に傷つけられる事もあるけどそんな傷ついてないな、なんて今までの人生を振り返りながら、次の電車に乗るために僕は本屋を後にした。

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