第3話
後輩と少し長めに話しちゃったけど、俊太まだ待ってくれてるよね?
「おい颯斗、もう終わったのか?」
お、待っててくれてた
「あぁ、終わったよ。待ってくれてありがと」
「これぐらいなんて事ないよ。で、相談って何?」
「光についての相談なんだけどさ、僕たちって付き合ってるって噂があるみたいじゃん?」
「あるねぇ」
「なんか中学校時代にもあったらしくてさ、光は知ってたけど僕に教えなかったみたいなんだ」
「ん?笑」
あまり理解して無さそうだから光との会話を見せようかな
「なんか光が見せていいよ〜って言ってたから見せる。これが証拠」
「お、おぅ笑 これを俺に相談していいって言ったんか笑 喜んでいいのか良くないのかわからんな。じゃあ見せてもらおうか笑」
俊太が僕のスマホを笑いながら受け取って、内容を見ている
なんか見られるの恥ずかしいな
…あれ?なんで俊太の顔が真顔になってくの?僕なんかした?
「俊太、なんかあった?」
「いや、お前、流石に鈍すぎ。流石に俺でも引く。お前今までどんな人生送ってきたの?国語の物語文のやつで絶対高得点取ったことないだろ」
「え、なんで知ってるの?低すぎて誰にも言ってないのに」
「いや、これ見れば誰でもわかるぞ。というか本人からも出てたんだけど、それは気づかなくてもしょうがないのか?…いや、そういう訳じゃないな」
なんか俊太がおかしい
授業中でもないのに、こんなに真面目に話してんの久しぶりに見た
「なんかあるならはっきり言ってよ。僕じゃわかんないよ」
俊太の目がガチになってる、、え、そんなにやばい?
「じゃあヒントと助言を言うぞ…南野さんは、中学校時代に噂を知っていた。けど颯斗に言わなかった。言わないで颯斗のそばに居続けた。
大体の人ってな、変化を怖がるんだ。前よりも悪くなったらどうしようって考えてな。
あと、もし自分が、友達と思ってる人と付き合ってるって誤解された時、お前ならどうする?
俺はその友達から離れようとすると思う。
颯斗、これはお前の気持ちが重要だ。このままを望むのなら、このまま生活すればいい。変えたいのなら、変える努力をしろ。
でも、このままの生活がいつまでも続くと思うなよ。この世に不変は無い、必ずどこかで変わる。
全て受け身のままだと、お前の望む未来には届かない。
逃げてもいい、だが必ず逃げた代償が付いてくる。逃げたものに、いつかは向き合わなければならない時が来る。
颯斗、お前はどうしたい?」
変化を怖がる… 光が?それとも僕が?
…そっか、僕は怖がってたんだ。光との関係を壊したくなかった。
だから自分で決めずに光に相談したんだ
本人に聞かれて距離を置こうって言うのって結構勇気のいることだから、言えないことの方が多いよな
そうだ、まず僕は自分に向き合わなければいけない
自分は光に対してどう思っているのか
正直言って、中学校時代に噂があったのはうっすら知ってた。
僕は友達がいない訳では無かったから、友達に揶揄われたりした。
でも光から離れたいと思えなくて、真顔で否定して、その後は言わせないようにした。
その後は周りに光の話をしなかったから、からかう機会がなかったのもあると思う。
てことは、光も僕と同じように思ってくれてたってこと??
だとしたら嬉しいなぁ
というか、この気持ちって小説で言う友愛なのか?
それとも、恋愛感情だったりするのか?
「あぁ、なんでこんな真面目なことを俺が言わなきゃ行けないんだよぉ。俺こんなキャラじゃないよぉ。キャラ崩壊おきてるよぉ…こんなこと言わせたんだから頑張れよ颯斗!」
「あ、ごめん忘れてた」
「おいそりゃないだろ」
忘れてたのは申し訳ないけど恋愛感情の見分け方も聞こ
「ごめんごめん笑あともうひとつ質問なんだけどさ、恋愛感情の見極め方ってあるの?」
「え?俺に聞く?聞く相手間違ってるぞ?」
「いや、俊太だから聞いてるんだ。受け売りでいいから教えて欲しい」
「はぁ、なんでこんな桃色に侵されなきゃいけないんだ(ボソッ)……えっとな、確か、その子が他の人に笑顔を見せててモヤッとするとか、
その子のことを気になってる子がいるって知った時嫌だなって思うとかじゃないか?」
ふむ、さっき後輩にモヤッとしたな
光が自分以外にもあの笑顔をしてるって考えると、なんかモヤッとする
…て事は光に恋愛感情を抱いてるってことか
光のこと好きだったんだな。全然意識してなかった
そう思うと今までの自分って、光一直線すぎて目が曇ってたのかもな
「なんか分かったよ。俊太に相談してよかった笑ありがとう笑」
「あぁそうですか。良かったですね。で、いつ告白するの?」
「……ゑ?」
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