第2話
―――昼休み
光がいない日はいつもより退屈だ
登下校は誰とも話さずに自転車を漕ぐのみ
昼休みのご飯は、いつも屋上で一緒に食べていたから俊太に頼みずらくて、一人で食べている
光と歩かない分、時間に余裕を持って生活ができているが、僕にとってその時間は、暇時間にしか思えない
俊太に言われて考えてみたが、確かに僕らは近すぎていたのかもしれない
でも、昔からこうだったし、他の人達より仲が良いのだろうとしか思ってなかったから、正直どこを直していけばいいのかなんて分からない
離れることは、僕の気持ち的にしたくない
……ん?僕の気持ち的にしたくない?なぜしたくないんだ?心配だからか?それとも、一緒にいるのが当たり前になっているのから、離したくないってことか?
………全然わかんない!なんかモヤモヤする!もう光に聞こ!
―――チャットにて
颯斗:急にごめん。なんて言ったらいいのかよくわ かってないんだけどさ、僕たちの仲って近す
ぎるの?
付き合ってるって噂があるみたいじゃん?
どうすればいいの?
光:うーん笑なんて言っていいかわかんないけど、
噂自体は中学の時からあったよ?
別に気にしなくてもいいと思うけど、、、颯斗
なら気になっちゃうかも?笑
颯斗:えっ!中学の時からあったの!?全然知らな
かったんだけど!?
光:やっぱり知らなかったか笑
颯斗の態度が変わってなかったからもしかした
ら知らないのかもって思ったんだよね笑
ちょっと期待したんだけどなぁ笑
颯斗:何を期待してたの?
光:ううん笑そんな勇気持ってない笑
颯斗:???
光:ごめん、看護師来たから返信できなくなる
もう田仁川くんに見せながら相談していいよ〜
颯斗:(*`・ω・)ゞり
―――
いろいろと混乱するなぁ
結局どうすればいいんだろ
まぁ光の言った通り、俊太に見せながら聞いてみようかな
もうすぐ昼休み終わるし放課後聞こ
―――放課後
ふぅ、やっとホームルーム終わった
あの担任話長いんだよなぁ、廊下で待ってる生徒が見えないのか?って思っちゃうよ
まぁそんなこと今はどうでもいいんだけど、俊太は何処だ?
「お、いた、颯斗!後輩が呼んでるぞ!」
「ん?後輩?」
なんで後輩が今来るんだ?今日は休みの日なはずなんだけど…
「そうだよ。お前の写真部の後輩。」
「あ、あぁ、わかった。あと俊太、後で相談したいことあるから待ってて」
「お、おぅ…相談なんて珍しいな。わかった、待ってる」
俊太に約束したから大丈夫だよね?
「あ、先輩!部活のことで連絡があってですね、加山先生が なんか面倒くさいから って事で、1週間部活動休止らしいです!」
「またぁ?あの先生ほんとに面倒くさがりだね」
「そうですよね笑 流石に俺でもそう思います笑」
加山先生は本当に勉強出来たのかってぐらい面倒くさがりで、週2しかない部活なのに、先月も同じ事をしてた人だ
「まぁいいか、流石にもう慣れてきた笑」
「ほんとですかぁ?笑 という事は来年には俺も慣れてるってことですかね笑 加山先生俺を雑用係って思ってそうでなんか嫌なんですけど」
「正しくは諦めたって言った方が良さそうだけど笑 多分加山先生は頼れる人には限界まで頼む人だからちゃんと断った方がいいよ笑」
「そうだったんですね! じゃあ今度から断ります笑…そういえばなんですけど、今日は南野先輩いないんですね」
なんでここで光が出てくるんだ?
2人は僕の知らないとこで交友があったのか?
「…そうだけど、なんか用事でもあった?」
「いえ、ふたりが一緒にいないの珍しいなって思って」
僕たちって後輩にも言われるのか笑
それほど近いってことだよな
「え、そんなに一緒にいたっけ??」
「先輩まじっすか、、先輩達いつも一緒に行動してるじゃないですか。でも付き合ってるんですから不思議でもないんじゃないですかね? 知りませんけど笑」
えっ、後輩にも誤解されてんの!?
でも、近すぎたらそう思われても仕方ないかもな
「それがね、僕たち付き合ってないんだよ。なんか最近言われて気付いたんだけどさ、もしかして僕たち近すぎてる感じ?」
「え!?付き合ってなかったんですか!?じゃあ近すぎですよ!普通の恋人たちでもあんな空気出ませんって!」
「どんな空気??」
「そりゃ…あ、いえ、なんでもないです……(て事はまだ狙えるってことか(ボソッ)…とにかく付き合ってない人たちの距離感じゃないです」
なんか言った?聞き取れなかった
でもなんか真顔で言われると指摘しずらい…
「そ、そっか〜」
「…じゃあもう用件終わったんで帰りますね。お疲れ様でした」
「お疲れ様〜」
後輩がこう思ってるってことは殆どの人がそう思ってるって事だよな
このことも合わせて俊太に相談してみよ
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