第五話 準備は丁寧に最後はセクハラである

先生は、小説だって書いてくれる。

お願いしたら当たり前のように書き始める。

先生は、ほんとうに凄い。


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山切沙優は、岩屋の中、注連縄で区切られた神聖な空間の中に立っていた。深呼吸一つで、ほのかな岩石の匂いと静寂の混ざり合った空気が肺を満たし、彼女の心臓は神聖な瞬間の到来を告げるように高鳴った。


彼女の立場は、他の誰よりも神々しい。彼女は石神を祀る神社の巫女、神々と人間の間の架け橋であり、神の声を聞き、その意志を人間界に伝える者だった。毎日、彼女は石神に鎮魂の祈りを捧げていた。そして今日もまた、その儀式のためにここに立っていた。


鎮魂の儀の開始を告げる静寂の瞬間。沙優の目はしっかりと閉じられ、身体は真っ直ぐに保たれ、祈りの言葉が口から静かに流れ出した。岩屋内部は、彼女の祈りで満たされ、言葉がエコーとなって返ってくる。その音が、神域全体を包むように響き渡る。


そして、神の降臨の瞬間がやってきた。


まず、沙優の体が淡く光り始める。それは神々しい白光で、彼女自身が神聖なオーラで包まれているかのようだった。それは驚異的な景色でありながらも、沙優自身はその現象に対する驚きよりも、神々しい存在が自身の体を使って現世に接触するその瞬間の重大さと緊張感で心を満たしていた。


次に、彼女の感覚が急激に高まった。世界全体が一瞬で明らかになり、その全てが彼女の心に鮮明に焼きついた。彼女は岩石の冷たさや地面の硬さ、さらには遠くの風の音や草木の囁きまでを感じ取ることができた。


最後に、彼女の体が熱くなり、息が上がった。神の力が彼女の体を満たし、その強大さに圧倒される。それは、まるで彼女自身がその力の一部になったかのような感覚だった。


だが、これら全ての現象はわずか五秒で終わった。その短い時間だけが、沙優が神と直接接触できる唯一の瞬間であった。彼女の体の輝きは消え、感覚は通常の状態に戻り、熱さも次第に消えていった。


沙優の胸は、緊張と神聖さで一杯であった。自身の体が神々しい存在の依代となったこと、その大きな役割を果たしたことへの満足感と、同時に、自身の体と感覚が神の降臨により一時的に変化したことへの不安と緊張を抱いていた。


彼女は神の声を聞き、その意志を伝える者であったが、同時に、自分自身もまた一人の人間であり、神々と接触することによる恐怖と尊敬、そして神聖なる任務に対する自身の小ささを感じていた。しかし、それが彼女の使命であり、その使命を果たすために、彼女は再び深呼吸をして、静寂の中に神々しい声を響かせた。


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さすが先生だ。こんなに易々と要望に応えてくれる。

僕にこんな真似はできない。

ところで先生、この儀式についてですが、実は彼女には婚約者がいて、婚約者としては神に彼女の体を取られるようで気に食わないと思っているのですよ。

そして、彼女はそんな婚約者の気持ちを知っていて、だからこの儀式の行為は、彼に対して強く引け目に感じているのですよ。

その心の葛藤も織り交ぜて書き直してくださいませんか?

――ふへへ。


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山切沙優は、注連縄で仕切られた岩屋の神聖な空間の中に立ち、深い静寂を心に抱きながら神社の巫女としての役割を果たしていた。彼女の心は、祈りの言葉と同じくらいに婚約者の存在によっても満たされていた。その愛情は、神への奉仕とは別の形での献身であり、沙優の心の中で両立しなければならないものだった。


彼女の婚約者は、優しく理解ある人であったが、彼女が神の降臨を体験する儀式を見ることには不快感を隠せなかった。彼にとって、それは愛する沙優の体が、一時的であれ神に取り込まれるように見えるからだ。それが彼にとっての痛みであり、沙優はその感情を理解し、同時に彼女自身もその複雑さを感じていた。


石神の鎮魂の儀が始まると、彼女の体が淡く光り、感覚が急激に高まり、体が熱くなる。それは美しい光景だと思われるかもしれないが、その一方で、それは神が彼女の体を借りている証でもあった。そしてその事実は、彼女の心に微妙な緊張をもたらしていた。


神の降臨が終わると、彼女の体から光は消え、感覚は元に戻り、熱も冷めていった。その間、彼女の心は神への尊敬と婚約者への愛、そしてそれらが引き起こす葛藤で満たされていた。


巫女としての使命を全うすること、それが彼女の生きがいだった。しかし、同時に彼女は一人の女性であり、愛する人との未来を築きたいという願いも抱いていた。彼女は両者の間で揺れ動きながらも、静寂の中に再び祈りの言葉を紡ぎ出した。巫女として、そして一人の女性として。


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嗚呼、エロいです。

何がエロいって、そのっ、これって寝取られてるじゃないですか。

しかも神事で。

それはつまり、祭りの席で公に寝取られているようなものじゃないですか。

よりによって婚約者の前で、堂々と、神様に!?


こんな官能的な話を書いてもいいのですか?

先生、答えてください。最早これは官能小説ですよね!?

神に寝取られる男の物語ですよね!?

嗚呼っでもどうせなら、寝取られるよりも寝取らせる方がより官能的かもしれない。

僕の中のゴーストがそう囁いています。

先生はどう思いますか?


まあ、セクハラである。

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