🍓【ロリ巨乳の幼馴染み彼女が異世界からやって来たイケメン勇者に寝取られたと思ったら、実はイケメン勇者が男装した美少女で、しかも10年前に生き別れた血の繋がっていない妹だった話】
36話:料理 ~ 正妻の余裕が見えたもん ~
36話:料理 ~ 正妻の余裕が見えたもん ~
~ 本日の昼食(朝食兼任) ~
・魚介たっぷり焼きそば(目玉焼き付き)/世話係:ビクトリア作
・トマトとアボカドのサラダ/
「ふぅ~、美味かった。ご馳走様」
ローテーブルを囲んだソファー席で、5人の中で最初に食べ終えた
彼はそのままゴロンと背もたれにもたれかかり、テラス席に繋がらすガラス扉に目を向ければ、“雪の降る真夏のオーシャンビュー”。
手前は雪、その奥は太陽光を受けてギラギラ輝く海と、何とも季節感のバグった、しかし妙に美しい景色が広がっていた――が。
まだ食べ終えていない女性陣の話題は「料理」の方へと向いており、焼そばをモグモグと噛み締める
「この焼きそば、本当に美味しいです。ビクトリアさんってお料理
「そうなのだ。ビクトリアの料理は美味いのだ」
と、何故か自分が胸を張るダークエルフの少女:エリスはさておき。
その隣の世話係:ビクトリアは「それほどでもありません」と謙遜する。
「片手間に覚えただけなので、プロと比べたらまだまだですよ」
「プロと比べてる時点で十分凄いですよ。盛り付け方も綺麗で、お洒落なお店みたいでしたし」
「ありがとうございます。ですが、褒めても何も出ませんよ?」
クールな性格だからか、それとも単に褒められ慣れていないだけか。
変わらぬ顔で淡々と受け答えするビクトリアは、
「そういう
「いえいえ、私のサラダは切って混ぜただけですから。ドレッシングもレシピ通りのものですし」
「それが出来ている時点で料理
「確かに、
特に深い意味は無く、何となく会話に入っただけだったが、これに反応したのは義理の妹:
「
「あぁ、何回かあるぞ。親が仕事でいない時とか、そんな回数は多くないけど全部美味かったな」
「えへへ」と照れる
「へ、へぇ~……」と
それに気づかぬまま、
「でもさ、それで言ったら
「料理と言っていいレベルかどうかは怪しいけどな。チャーハンは炒めるだけだし、卵焼きは焼くだけだ。味付けも雑だし」
「それはそれでワイルド感あって美味しいよ」
「ねぇ、
「え? え~っと、そうだね……ゆ、ゆで卵とかなら」
「あ……(察し)」
スッと目線を逸らす
途端、
「な、何だいその目は!? 料理が出来ないと女の子として認められないとかッ、そんな時代錯誤な価値観の押し付けはよくないよ!?」
「べ、別に何も押し付けてはいないけど」
「いいや、押し付けてる!! 空気でわかるよッ!!
「正妻だなんてそんな……悪くない響きだけど」
頬を赤らめ恥ずかしそうに手を合わせる
そこに
「安心して下さいウイ
グッと親指を立てて
「そんな仲間は嫌だ!!
「え? いやまぁ、別に料理の出来る出来ないで決める訳じゃないけど……」
「でも
「え? まぁそれは……出来ないよりは、な」
「うぐッ……」と
ここまでの流れは
元:勇者という肩書きは何の役にも立たないが、しかし勇者生活で培った「負けん気」はあるのだろう。
彼女はすぐに顔を上げ、自分が持っていた皿の主役こと「焼きそば」を作ったビクトリアに声を掛ける。
「ビクトリアさんッ、この合宿でボクに料理教えて!!
「はぁ、別に教えるのは構いませんが、
「それなら大丈夫。
こめかみに
珍しく、
「へぇ~? それはつまり、
「勿論。一緒に居た時間は
「そんなの決まってないし。っていうか、そもそも一緒に居た時間が長い方が愛情も大きくなるし」
「そんなの誰が決めたんだい? 証拠の論文でもあるの?」
「それは私の台詞でしょ?
「変な論法を持ち出したのは
「いいえ、
「いいや、
「
「
「
「まぁまぁ、二人共落ち着いて」
「「
「は、はいッ」
バチバチと交錯する乙女の視線。
その仲裁に割って入った
成果を残せず敗走するしかなかった
「――アカバネアヤト、どうやら余ほど死にたいらしいな?」
「何でだよ!? せめてそこは励ましてくれッ」
■
昼食後のいざこざを経て。
だけど微妙にギクシャクした二人の空気を吹き飛ばすかの如く、ダークエルフの少女:エリスが宣言する。
「さぁウイ
――――――――――――――――
*あとがき
続きに期待と思って頂けたら、本作の「フォロー」や「☆☆☆評価」を宜しくお願いします。
お時間ある方は筆者別作品「■黒ヘビ(ダークファンタジー*挿絵あり)/🦊1000階旅館(ほのぼの日常*挿絵あり)/🌏異世界アップデート(純愛物*挿絵あり)」も是非。
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