🍓【ロリ巨乳の幼馴染み彼女が異世界からやって来たイケメン勇者に寝取られたと思ったら、実はイケメン勇者が男装した美少女で、しかも10年前に生き別れた血の繋がっていない妹だった話】
16話:義兄 ~ 何かムズムズする……ッ ~
16話:義兄 ~ 何かムズムズする……ッ ~
接し方のわからない人間ほど、同じ空間に居て気まずい相手もいないだろう。
両親が出掛け、玄関に残された義理の妹:
その後、「ふぅ~」とゆっくり息を吐き。
改めて向けて来た顔は、いつも通りの何処か不敵で飄々としたモノだった。
「おはよー
「どういう挨拶だよそれは……まぁおはよう。ってか、俺は今日も補習で、朝飯もこれからなんだけど」
「うん、だから一緒に食べようと思ってさ。あ、おかずは目玉焼きでよろしく。あとウインナーも欲しいかな」
靴を脱ぎ、当然の様に告げる
実は内心「朝食を作りに来たよ」的な展開を期待していた
「え、俺が作るのか? お前の朝食のおかずを?」
「料理が出来る男はモテるよ。お願いお
両手を合わせ、前屈みで上目遣い。
結果、夏ゆえに薄手の服装が悪さを働き、何処とは言わない「谷間」が
そして、その視線に気付かない
彼女はニヤリと笑みを浮かべ、あえて見せつける様に
「あらら~?
「べ、別に何処も見てないし……」
「えぇ~、本当かなぁ~? ねぇお
「別に見なくていいし!! ってか、お
「やだもう~。
「ちょッ、近いって!! お前ッ、いい加減にしないと――」
これが単なる悪ふざけなら
「――
「………………」
グサリと、見えない棘が心に突き刺さる。
悪い事などしてない筈なのに、罪を責められているようで非常に居心地が悪い。
「……さっきの話、聞いてたのか」
「うん、たまたまだけどね。
「いや、別にそういう訳じゃないけど……」
「じゃあ好き?」
「振り幅が極端だな」
「不安の裏返しだよ。想い人に振り向いて貰えないかもしれない……そんな恐怖が
「………………」
本日二度目の痛みを覚え、それ以上に苦しんでいるかもしれない彼女に、義理の妹に、ここで言葉を濁す気には慣れなかった。
「――正直言って、俺からすれば好き嫌い云々以前の話だ。お前に10年前から俺の記憶があっても、俺からすれば最近転校して来た女の子でしかない。それがいきなり義理の妹だと言われても実感が無いんだよ。そりゃあ女の子から言い寄られて嫌な気分にはならないけど……強く押される分だけ、何も覚えてないことが申し訳なくなって逆に引いてしまう。
「じゃあ知ってよ。同じ屋根の下で一緒に暮らせば、ボクのこと沢山教えられるよ?」
「それはそれで、今よりも激しいアタックが来そうで怖い」
「いいじゃん別に。ボクのアタックに陥落しちゃえば?」
「そしたら
「……ちぇ」
可愛らしい舌打ちをし、不満げに頬を膨らませる
それから彼女は
「それじゃあ
――――――――
――――
――
―
~ 赤羽家のダイニングにて ~
母親が予め用意していたご飯と味噌汁。
そこに
「「頂きます」」
各々が食べ終わったタイミングで「ごちそうさま」と手を合わせれば、これにて朝食も終わり。
食器は昼食後にまとめて食洗器に入れるので、とりあえず流しで水に漬けておけば問題無い。
この後は補習の予定だが、その前に少しだけ休憩しようとソファーに移動して寝ころぶ
そんな彼の耳に届いたのは、テーブルにだらしなく項垂れる
「ん、どうした? 日本の飯が口に合わなかったか?」
「まさか、そんなことないよ。目玉焼きはもうちょい半熟が良かったけど、それ以外は文句無いし」
「悪かったな、火を通し過ぎて。俺だってもうちょい半熟の方が好みだけど、お前が途中でちょっかい出すから焼き過ぎたんだぞ」
「それはちょっかいを出したくなる
「どんな背中だよそれは……悪いのは俺の背中じゃなくてお前の目だろ」
「それにさ――」
「俺の話聞いてるか?」
「それに――お味噌汁も、何だか懐かしい味気分になったよ」
「……そうか」
「うん。母さんのお味噌汁を飲んだのなんて10年も前の話だし、そもそも小さ過ぎて味なんか覚えてない筈なのにさ……不思議だね」
「……だな」
恐らく、10年振りに味わった母親の味。
各国・地域ごとに「母の味」なる料理はあるが、こと日本においての定番は味噌汁だろう。
それを味わった
ただ、玄関先で両親と鉢合わせして、戸惑っていた表情とは違う。
(血の繋がった親子が一緒に暮らすことに、理由なんか要らないのかもな。どれだけ間が空いたとしても……多分、関係無いんだ)
何処か満たされた様な義理の妹の表情を見て、何となく安堵した
――――――――
*次話、「次の章」に向けての話が進みます。
ダークエルフの少女:エリスも再登場です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます