🍓【ロリ巨乳の幼馴染み彼女が異世界からやって来たイケメン勇者に寝取られたと思ったら、実はイケメン勇者が男装した美少女で、しかも10年前に生き別れた血の繋がっていない妹だった話】
15話:両親 ~ 一緒に暮らしたいかどうか ~
15話:両親 ~ 一緒に暮らしたいかどうか ~
「わっ!?」と急に驚いた
振り返った
180センチある
「――エリスお嬢様、遊びは程々にして帰りますよ」
「うるさい!! ウイ
「そうですか……わかりました。では仕方ありませんが、久しぶりに『お尻ぺんぺんの刑』を――」
「そ、それだけは駄目なのだ!! お尻ぺんぺんはッ、お尻ぺんぺんだけは……ッ!!」
エリスが慌てた大声を上げるも、黒スーツの女性は涼しい顔。
「『お尻ぺんぺんの刑』が嫌なら、大人しく帰りますね?」
「うっ、でもウイ
「まだごねるようでしたら、『お尻ぺんぺんの刑』は“パンツ抜き”で――」
「帰る!! 帰るからお尻ぺんぺんしないで欲しいのだッ!!」
「良い子ですね。では帰りましょうか」
「……はい」
この上なくテンションの落ちたエリスと、彼女に近付き、半ば引きずる様に廃倉庫の入口へと向かう黒スーツの女性。
そのまま特に会話も無く出て行くのかと思いきや、黒スーツの女性は廃倉庫の入口で脚を止め、クルリと振り返る。
視線の先に居たのは
「
「わ、わかってますよ……」
「それなら結構です。では、私はこれで――」
「ウイ
唐突にエリスが叫ぶ。
黒スーツの女性に引きずられたまま、こんな「捨て台詞」を残す為に。
「アタシはッ、絶対にウイ
「
「馬鹿言ってないで帰りますよ」
黒スーツの女性が拳を振るい、外に停めてあった黒塗りの高級車(中が見えない)に問答無用でエリスを押し込む。
それから彼女は運転席に座り、電気自動車なのか五月蠅いエンジン音を出すことも無く静かに発車し、廃倉庫の敷地から呆気なく姿を消したのだった。
■
~ 翌日 ~
朝起きて、用を足し、顔を洗って。
それから
「全く、昨日はエライ目に遭った」
誘拐されて、廃倉庫で目を覚まし、人生初の鞭で脅された衝撃の日から丸一日。
黒スーツの女性がエリスを連れ去った後、
何とかパンツ一丁姿を脱した
なお、コレは車中で聞いた話だが、あの黒スーツの女性はテレビ会見の時にも居たらしい。
(あの人も“異世界人”って話だったけど、ダークエルフみたいな特徴も無いから見た目じゃわからないな。
朝から思考を回した為か、腹の虫が空腹を訴えた。
鏡の前で冴えない顔と睨めっこしても腹が膨れる訳も無く、
「おはよー二人共」
「おはよう」「はい、おはよう」
玄関から挨拶を返したのは、他でもない彼の「両親」。
父親は血が繋がっているだけあり、高1で180センチある
母親は、結果的に血が繋がっていないことが判明したけれど、だからと言って今更
普段と変わらぬ挨拶を返した母親は、冷静に見ると何処か
「
「え? 別に飯くらい自分で何とかするのに……」
「アンタ一人だと、絶対お菓子で済ますでしょ? ちゃんと栄養のある物を食べないと駄目よ」
「はいはい、わかったよ。ちなみに今日も『異世界庁』?」
「あぁ」と答えたのは父親。
「
「どうってのは?」
「
「ん~……それって、今すぐに答えを出さないと駄目な感じ?」
「いや、一応聞いてみただけだ。どのみち異世界が絡んでくる以上、お前の一存で決まる話でもないからな。まぁでも、意見を言わないまま勝手に決まるよりは、何か言っておいた方が後悔も少ないと思うぞ」
「……わかった。考えておくよ」
「あぁ。それじゃあ行って来る」「戸締りはしっかりね」
「いってらっしゃい」
かくして
異世界から来た「元:勇者」改め、
「おはよう
対する
「あ、おはようございますおじさん。と……お母さん」
「おはよう
「ど、どもです」
明るい笑顔を浮かべた母親とは違い、
血の繋がりが無い父親に関してはともかく、例え不可抗力だとしても、10年も自分の存在を忘れていた人物を「母親」と呼ぶのは抵抗があるのだろう。
……いや、「抵抗」と言うよりも「戸惑い」に近いのかも知れないが、どちらにせよ“親子の自然な挨拶”には程遠いものだった。
――――――――
*あとがき
次話、
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