真夜中のシュプール

こっちが悪いことをしたわけでも無いのに咄嗟にしゃがむなんて、潜在意識の中に罪悪感が在るんだな。

と、深く胸中を探る孝、胸に手を当てていた。

さすがに向こうの胸中は分からなかったが、差し詰め自分の母親の男が、冴えない壮年のオッサンだとは思って見なかっただろう、孝を初めて観て怒りが増幅されたに違いない。

しかし、直美の言っていた、赤木とナイトスキーで出くわした倒れ込んでいた人は救助されたのだろうか?赤木が直美の部屋に付いて来たから救助されていない筈。

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