第10話 5類になったからこそ。
励ましのリプが多い中で、娘が学校に行きたがらないことを心配してくださるフォロワー様からこんなリプが届いた。
『明日は魔の月曜日だけど、家にいるより学校にいるほうが感染の心配はないよ~と言えば、学校にはいやがらずに行けるかもね』
「あ、そういえば学校ってどうなんだ? 濃厚接触者になるよね、感染者の家族って。あ、でも5類になったから濃厚接触者もなにもないのか?」
そのあたりも調べてみる。ちゃんと自治体のHPを見たほうがいいということで、栃木県のページで調べてみた。
とはいえどこの自治体も書いてあることはほぼ一緒。
5類になってからは感染している本人でさえ外出自粛などは求めない、出かける際はマスクをして気をつけてね、という感じ。
濃厚接触者というのは概念自体がなくなった感じで、まぁ先10日間くらいは体調に気をつけつつ、普通に外出していいよ、という緩いスタンスだった。
「そりゃ、ここにきてコロナの感染者数も増えているわけだわ。大人よりも小児のほうがやばいって話のほうが今のところ多いけどね……」
うちの子たちも気をつけてほしいけれど、基本マスクきらいだし(好きな児童のほうが稀だとは思うが)5類になってからは「しなくていいよ~」ってスタンスでわたしもきちゃったからなぁ。
わたしが一緒のお出かけのときはつけさせているけど、学校は本人たちの自由という感じにしちゃっているし。そうなるとうちの子たちはまずマスクをつけない。
「学校に行けるかどうかは、明日の朝のうちに小学校に電話して聞いてみてから決めよう。OKの場合はとにかくマスクをつけるように言うしかないか」
行ければいいけどなぁ、学校。ぶっちゃけ家にいるより学校のほうが感染の心配は少ないと思う。
息子はとにかく娘は普通級には一日のうちに一時間程度しか寄りつかないし、給食も少人数で食べていると言うからな。
そうこうしているうちにお昼だ。子供たちにそれぞれ希望の昼食を出してやり(焼きそばとうどんだった)ビニール手袋とマスクをしっかり二重につけて、夫のところへ。
「夫氏~、起きているかい? 昼だよ」
「んー……トイレ行きたい」
「OK。ちょっと待っててくれ」
いったん廊下に出て寝室の扉を閉める、そこからダイニングに繋がる扉を開けてしっかり締める。ノブはどちらもしっかり消毒。
「○市、○子、パパがトイレ行くからここの扉を閉めるね。ママがいいって言うまで開けないで。こっちにも絶対に入らないでね」
「はーい」
食べながら返事をする子供たち。
ダイニングと居間は、あいだに引き戸の扉があって、年がら年中開けっぱなしにしている。が、今回ばかりはここをぴっちり閉めるぜ。そしてダイニングにある小窓は全開にする(全開って言っても小さいほうは20cmくらいしか開かないけど)
そしてダイニングから脱衣所、トイレと続いているので、そこにいたるまでの扉はすべて開け、電気もつけ、換気扇はつけっぱなしにする。
扉を開ける際にドアノブとスイッチは消毒液を吹きかけて拭き取り……。
準備万端を整えてから、ようやくダイニング、廊下、寝室といちいち扉を開けたり閉めたりしながら進み、夫に「トイレいいよ」と声をかけに行く。
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