企業支援法

 企業の支援に関する法


 『第一条』

 本法は、国及び中小規模企業基盤構築支援株式会社が行う企業支援事業を計画的かつ効率的に推し進め、国内における正常な企業間競争を促進し国際的に活躍が可能な企業の振興に寄与することを目的とする。


 『第二条』

 本法における中小規模企業「中小企業」とは、以下の掲げる条件に合致するものを指す。


 一 資本の額及び出資の総額が三億円以下の会社、並びに常時使用する従業員・社員の数が三百人以下の会社及び個人であること。


 二 前項の規定を超える大規模企業から次号から第二号の三までの全ての規定以上の影響を受けておらず、企業支援事業の恩恵を適切に受け取ることが可能であること。


 二の一 事業及び経営に関する自己決定権を他企業に委ねていること


 二の二 事業及び経営に関して他企業の干渉を原則として排除しないこと


 二の三 中小規模企業基盤構築支援株式会社が与える独立した中小企業であるという認定を保持していないこと


 『第三条』

 商工大臣は、毎年企業支援事業及びそれに関連した以下の事業についての計画を定めるものとする。


 一 中小企業に対する課税について、各企業の収支を踏まえて減税を行う事業


 二 中小企業に対して、適切な賃金の支払いや経営資金の補填の為に資金援助を行う事業


 三 中小事業者の依頼に応じて、経営に関する助言や技術に関する助言を行う事業


 四 中小企業の生産活動維持及び活性化の為に、国の公共事業を凱旋する事業


 五 中小企業の技術力強化の為に、商工省や陸海軍の技術者による中小企業者及びその従業員に対する研修を行う事業


 六 軍需及び軍需関連産業の成長の為に、陸海軍の兵器開発への参入を凱旋する事業


 七 中小企業の競争力向上の為、商工省が合併を始めとする中小企業間の問題を仲介する事業


 商工大臣は、前項の目的を達成するに当たり、国と中小規模企業基盤構築支援株式会社が行う事業が相互に重複しないようにするとともに、中小企業に関する団体及び民間事業者との協力を重視し、各中小企業ごとの状況に応じて適切な企業支援事業が行われる様に配慮しなければならない。


 商工大臣は、第一項の計画を定めた時は、企業支援事業に関与するすべての個人・団体にその要旨を公表しなければならない。


 『第四条』

 商工大臣は、企業支援事業を効率的に実施するため、中小規模企業基盤構築支援株式会社と協力し、企業支援事業計画の実施に関する基準を定めるものとする。


 『第五条』

 原則として、企業支援事業の対象は第二条で規定されている中小企業のみである。ただし、今後の経済発展に伴い中小企業の定義が変化した際には速やかに本法第二条を改正し、中小企業に対する適切な支援を迅速に行わなければならない。


 『第六条』

 第二条第一項の規定を超える大規模企業は、第二号の規定以上に影響を及ぼしている中小企業に対し、適切な支援を行わなければならない。


 『第七条』

 第六条で規定された大規模企業による支援事業と本法によって規定された企業支援事業の内容に多大な格差が生じることを予防する為、企業において与えられる賃金の基準を設ける。


 賃金の基準は、毎年四月一日に商工省によって発表される。


 この基準は、国内に存在する企業及び企業の従業員の半分以上が日本人である同盟国内に存在する日系企業にも適用される。ただし、同盟国内での本法適用については政府間協議の結果によって規定され、商工省による適用許可発表から適用が開始される。


 『第八条』

 商工大臣は、第七条の規定への違反を含め企業としての責任を放棄し、根拠なく従業員を疲弊させた企業に対し、業務改善を命じることができる。


 業務改善命令は、国内における正常な企業間競争を促進し国際的に活躍が可能な企業の振興に寄与する為に行われ、政治的意図を含んではならない。


 『第九条』

 第七条の規定に違反し、第八条の業務改善命令から三ヶ月を超えても規定に違反し続けた企業は、強制的に国営化され内閣及び商工省の直接指導によって強制業務改善が行われる。


 強制的に国営化された企業の従業員は、雇用先の企業がいかなる処分を受けたとしても、必ず雇用を保障される。


 『第十条』

 第七条の規定に違反した時、その違反行為を主導した企業の役員または従業員は、三年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。

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