第13話 鞍馬天狗と謎の目薬事件
8話とリンク🔗
2020年、舞台は水神学園の柔道部が活躍する学園。学園では実力派の柔道部員、鞍馬天狗(3年2組)が活躍している。鞍馬天狗は魔法なんか使えない。姓は鞍馬、名は天狗といった。
2020年2月1日 - 新型コロナウイルスによる感染症を感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく「指定感染症」に指定。感染者に対して強制的に入院させるなどの措置を取ることが可能となる。
学園内で起こる奇妙な事件が発生する。生徒たちの目が赤く充血し、恐怖心が広まっていく。同時に、不可解なメモが現れ、学園は混乱に陥る。
主人公の郡司は、同じ2年3組の凛子という名の落ち着いた雰囲気を持つ同級生とともに、この事件に興味を持ち始める。彼らは協力し、事件の真相を解明するために行動を開始する。彼らは実験室や学園の設備を調査し、謎めいた目薬の成分やその効果について調査する。
鞍馬天狗は学園内でも知られた存在であり、彼らは彼の力と洞察力を頼りにする。鞍馬天狗の目にも赤く充血した者たちは多く見受けられ、彼も巻き込まれた事件に興味を持つ。彼は孤独な少年の過去や能力に関する秘密を持っており、事件解決に重要な役割を果たす。
郡司と凛子は、鞍馬天狗の協力の下、さまざまな学園内の人物と接触し、彼らの目撃証言や情報を集める。これにより彼らは、目薬に関連する謎めいたグループの存在を突き止めた。彼らは目薬の中に含まれる特殊な麻酔成分が、人々の意識を支配し、事件の背後にある陰謀を隠していることに気付いた。
事件の真相に迫る中で、彼らは不可解なメモの謎も解き明かし、事件の黒幕を特定した。
「真犯人は水神学園のボス、
目薬の容器ではなく目薬の洗浄機に花粉が仕込まれていたのだ。
善吉の息子は腕の悪い眼科医だった。
息子の病院の売り上げに貢献したかったのだ。
善吉は保釈金を支払って
2月10日から教育実習が開かれた。
樹は
「龍造寺の分際で先生になれるって思うのがどうかしてるわ」
樋口はかなり凹んでいた。
菅田はかなり優秀な実習生だった。事前にタイムスケジュールをしっかり組んであったのか、時間内に終わらすことが出来た。
菅田は高橋の問題行動について真剣に向き合った。遅刻の常習犯ということで、高橋二郎が何かしらの困難や悩みを抱えている可能性も考えられる。菅田は、まずは高橋の話をじっくりと聞くことから始めた。
次に、菅田は高橋とのコミュニケーションを図った。遅刻の原因や理由を探り、それに合わせた対策を考えた。放課後、菅田は樹とともに鴨川近くにある高橋邸に向かい、母親と面談をした。
「主人が会社の部下と不倫したんです。二郎に金もかかるから慰謝料とかは請求しなかったけど、家の中はかなり暗くなりました。前まで一緒にご飯を食べたけど、部屋で食べるようになって、会話もあんまりしなくなりました。もしかしたら、それで眠れなくなったのかも知れません」
また、菅田は高橋にとって学校生活の意味や大切さを伝える機会を作った。遅刻の行為が自身や他の生徒に与える影響を理解させ、遅刻を改善する目標を共有した。
さらに、菅田は高橋二郎との個別面談を行い、目標を立てたり進捗を確認したりすることもした。2月14日のことだ。
「君はいい先生になるだろうね?」
樹は教室前で菅田を褒め称えた。ぶっきらぼうだから頭を撫でたりそんなことは出来ない。
「そう、言っていただけるとありがたい」
菅田はニキビだらけの顔を真っ赤にさせた。
「ところで、菅田君は恋人はいるのか?」
「何を唐突に?」
「今日はバレンタインだぞ」
「気になってる子はいるんです」
「誰だ?」
「西野さんって、大学の友達です」
「チョコ渡せるといいな?」
仕事を終えて、学校を出ると粉雪が舞っていた。
家に帰って鍋が食べたいと思った。
前のアパートが老朽化したので、一条戻り橋近くのアパートを借りた。一条には付喪神古道具の妖怪である付喪神たちは、自らを神の国に住むものとして神社を造り、一条通を行進する祭礼を行った。 これを百鬼夜行と言い、夜な夜な練り歩くようになったそうだ。 ある日、妖怪たちは関白の行列と鉢合わせし、関白が持っていた護符の力を恐れて逃げていったという話が残る。
自転車通勤しているのだが、スーパーに立ち寄り中に入ると紅子に電話した。スマホを持つ手が
「これから鍋しない?」
《別にいいけど……》
「じゃあ、俺のアパートの前で待ってて? 合鍵なくしてないよな?」
《うん、大丈夫》
ネギや人参、ビールを買ってアパートに急ぐ。
家に入ると、紅子が暖かい灯りが迎えてくれ、まるで居心地の良い空間が広がっている。樹は料理に慣れているため、スムーズに材料を切り揃え、鍋を火にかけた。
冬の寒さを忘れさせるような温かな鍋の香りが立ち込め、2人は一緒に料理をする中で自然と距離が縮まっていった。笑い声や会話が絶えず、心地よい時間が過ぎていく。
鍋が完成し、2人はテーブルに座った。箸を持ちながら、お互いの作った料理を試し合いながら笑顔で食べる様子はまるで映画の一場面のようだ。
樹は思い切って打ち明けた。
「つきあって8年だ。そろそろ結婚しない?」
「え……」
紅子は困ったような表情をした。
「何だよ、嫌なのか?」
「嫌ではないけど、急だったからビックリした」
「それじゃ、オッケーなの?」
「私はしたいけどさ、親がなんていうか……」
「まぁ、そりゃそうだよな……」
食事が終わり、2人はソファに座りながらお互いを見つめ合った。冬の寒い夜の中での温かい鍋と、2人の間に広がる情熱的な雰囲気は、彼らの恋の証だった。
樹たちの知らないところで恐ろしい事件が幕を開けようとしていた。
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