第3話 ルービックキューブ
2015年7月10日、この日の夜遅く……秋田県の孤島にある鬼哭学園で10人もの生徒が殺された。
🔴鬼哭学園 犠牲者リスト
1年1組
2年4組 ピエール・プーチャン かに A
2年7組 ペ・ポアロ くるみ い
3年1組
2年6組
3年2組
1年5組
2年3組
1年7組
3年2組
名前の横に記されている食べ物は死体の側に置かれてあったものだ。さらに食べ物の横に記されているのはそれぞれの遺体の首筋に刻まれた文字だ。名前の順番は殺された順番だ。
坊城、ピエール、ペは美術室で撲殺され、芥川、丑田、折原は化学室で絞殺され、菊池、剣崎、桜島、須藤は視聴覚室で刺殺されていた。
2015年7月12日の放課後、美月は鬼哭学園の図書室でアレルギーの本を読んでいた。
現在、特定原材料等は28品目あり、えび、かに、くるみ、 小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、アーモンド、あわび、いか、いくら、 オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、 バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンが挙げられている。
なるほど!死体のそばに置かれてあったのはアレルゲンだ。最初はダイイングメッセージだと思った。
舞台は山内学園の文芸部の部室と剣道部の部室。主人公の卜部刑事は事件の解決に携わる刑事でありながら、文芸部の顧問でもある人物だ。
樹は精神的なショックで休職している。
7月1日の真夜中、文芸部の部室でルービックキューブに関連した事件が発生した。
卜部刑事は事件の捜査を始め、文芸部のメンバーや他の教師、そして2年生で剣道部の
最初に殺されたのは
さらに、剣道部の部室で何か隠されたものがあるのではないかとの情報も入る。卜部刑事は剣道部の部室に足を運び、津田大輔と接触した。彼は剣道部の部室で何か特別なことをしていたことを認めるが、具体的な説明はしない。
卜部刑事は津田大輔の言動や文芸部のメンバーの証言を分析しながら、ルービックキューブに隠された謎や剣道部の部室の秘密を解明しようとした。彼は自身の推理力と情報屋からの情報を駆使し、事件の真相に迫っていく。
7月3日の午後8時頃、寺町通りの町家風レストランに卜部はいた。
ルービックキューブが得意な数学教師、
「ルービックキューブの世界標準配色は、白を手前面に見ると奥面が黄色、そして側面が時計回りに青・赤・緑・橙色となっているの。各面は3×3=9個の色の付いた正方形で構成されているが、立方体全体を見ると、各面の中央にあるセンターキューブ6個、辺にあるエッジキューブ12個、頂点にあるコーナーキューブ8個で構成されている。センターキューブ同士は回転軸(X軸・Y軸・Z軸)で連結されている。これらのキューブを、各列(行)ごとに自由に回転させることができる。回転に伴い、コーナーキューブやエッジキューブ(サブキューブとも言う)の場所は移動するが、センターキューブは回転軸上にある為、その場で回転するだけで移動しない。なお、センターキューブ、エッジキューブ、コーナーキューブはそれぞれ1面体、2面体、3面体と呼ばれることもある。後に出た上位版のルービックリベンジでは各面が4×4に分割されておりセンターキューブ自体も他の面に移動できてしまうため難易度は高くなる」
その翌日の夕方、卜部は学校の東にある廃病院近くで野良犬に襲われた。昨夜、寝る直前に『非通知』で卜部のスマホに電話があり、『有吉を殺した奴を知ってる』と女の声で言われた。
他の3人も有吉同様、首を教卓に晒されていた。
「次に殺されるとしたら2年生だ」と、卜部は例の町家風レストランで英子に言った。
向かい合って座ってる彼女は、「何故そう思うの?」とカルボナーラをフォークでクルクル巻きながら言った。
「なんとなく」
及川は5日、邦子は7日、毛塚は8日の真夜中に殺された。
「警察が張り込んでるのに事件が起きたのは、警察関係者に犯人がいるからじゃない?」
彼女は回転記号について教えてくれた。
LBL法やCF法といった解法では大量の手順を暗記しなければならないため、手順を解説するために回転記号を用いて表現している。キューブを持って自分から見ての6つの面を手前面(Front)・後背面(Back)・右面(Right)・左面(Left)・上面(Up)・下面(Down)と、英語の頭文字で表現している。各面を時計回りに90°回転させる事を「F・B・R・L・U・D」と書き表す。また各面を反時計回りに90°回転させる事を「'(プライム)」を付記して「F'・B'・R'・L'・U'・D'」(例:「F'」は「エフプライム」と読む)、180°回転させる事を「F2・B2・R2・L2・U2・D2」と書き表す。180°回転させる場合は時計回りでも反時計回りでも同じである。また、一度に2層分を回転させる際は「Fw・Bw・Rw・Lw・Uw・Dw」または、「f・b・r・l・u・d」と書き表す。反時計回りは先程と同様「'」の記号を付ける。中段の回転には「S・M・E」と書き表す。
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