第2話 最悪な誕生日

 6月9日は、サイバー防災の日、まがたまの日、無垢の日、ログホームの日、ロックの日、我が家のカギを見直すロックの日だ。


 岸田文雄内閣総理大臣がウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行う。カホフカダム決壊を受けて、ウクライナへの500万米ドル規模の緊急人道支援を実施する予定と表明。


 人口減少に歯止めがかからないとして山梨県は全国で初めてとなる人口減少の問題に対する非常事態宣言を県独自で発出した。


 中国海軍の測量船1隻が鹿児島県・屋久島の南西の日本領海内に侵入。


 参議院本会議で、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案が与党および国民党、維新の賛成多数で可決、成立。国会前では連日、廃案を求め約4000人規模の集会やデモが行われていた。


 樹は『金田一2世』を読んでいた。

 舞台は高校の教室と周辺の吊り橋。主人公の金田一鉄二きんだいちてつじは名探偵・金田一耕助の息子であり、父から受け継いだ推理の才能を持っていた。ある日、学校の教室で起こる連続事件により、金田一2世は事件の解明に乗り出した。


 事件のなかで、彼は友人の樹と共に教室の机に異常なメッセージや鉛筆の配置のパターンなどに気付いた。これらは事件の手がかりとなる可能性があると考え、彼は徹底的に捜査を行った。


 一方、吊り橋でも別の事故や謎の死が相次いで発生した。死神と呼ばれる謎の存在が彼らに関連しているという噂が広がった。金田一2世は吊り橋と教室の事件が何らかの関係があることを確信し、事件の真相を解明するために動いた。


 彼は教室内での推理の巧妙さと、吊り橋の死神の謎を解くための緻密な分析力を駆使しながら事件を解決に導いた。彼は芯からの推理心を抱えながら、死神の正体と事件の背後に潜む真実を明らかにしていく。


 樹は文芸部の顧問だ。無名竜也は将来、大物になるかも知れない。名前はあれだが、文才はある。続きが楽しみだ。


 樹は17歳の頃を思い出していた。

 舞台は孤島にある鬼哭おになき学園。この学園は不可解な事件が頻発することで名高い場所だ。成田遊馬なりたゆうまは謎解きが得意な高校生の釣人で、夏休みを利用してこの学園を探索することになった。


 彼は8月8日、友人の樹と共に学園に到着し、最初の目的地は老朽化により廃墟となった屋外のトイレだ。しかし、このトイレにはいくつかの不気味な現象が起こった。怪現象の背後には霊や悪霊の存在があるのではないかと遊馬は考えた。彼は樹と共にこのトイレで起こる事件が学園内の未解決の犯罪と関連しているのではないかと直感した。


 その後、彼らは教室に向かい、不可解な殺人事件が起きた場所を調査した。教室内では複数の人物が存在し、彼らは一緒にこの事件を解明しようと決意します。遊馬は特殊な能力を持っており、霊や幽霊の存在を感じ取ることができる。この能力を活かして彼らは事件の真相に迫っていく。


 彼らの調査はヒントを示してくれた。学園内には秘密のクラブや隠されたトンネルなど、未解決の謎が多く存在する。遊馬たちは時折現れる幽霊から情報を聞き出し、それを元に事件を解決に導いていった。

 だが、樹はそれが夢であると気づいた。成田遊馬なんて人物は存在しないのだ。


 鬼哭学園は、名門学園として知られるが、ある日突然、町の人々を震撼させる恐ろしい事件が起こった。学園内で連続して10人の学生が殺害された。その被害者たちの遺体は、いずれも奇妙な傷跡や手がかりが残されており、事件には明らかな異常さが漂っている。


 この事件に興味を持った主人公、探偵美月みづきは、鬼哭学園に潜入し、その秘密を解明するための調査を始めた。彼女は学生や教職員と接触し、証言を集め、現場から手がかりを探した。


 徐々に、美月は学園内に存在する不穏な雰囲気と、被害者たちの関係性や秘密を明らかにしていった。彼女は学園の裏側に潜む陰謀や鬼哭学園の怪しい歴史に関わることを突き止めた。


 美月が真実に近づくにつれ、学園内では疑心暗鬼の空気が広がった。彼女は何者かによって命を狙われるようになり、危機に瀕しながらも巧妙な謎解きを続けた。


 最終的に、美月は被害者たちの殺害者を特定し、彼らに隠された秘密を明らかにする。そして、学園内に存在する異常な力や存在に立ち向かい、事件の真相に迫る。


 学園の南東には吊り橋がかかっている。

 樹は竜也は鬼哭学園に来たことがあるのではと思い至った。樹は有給を取って鬼哭学園に向かった。

 吊り橋に差し掛かるところで鬼の面をかぶった男がチェンソーを持って現れた。男はブォーン!ブォーン!とチェンソーを唸らせながら樹に襲いかかってきた。男の正体は福士和尚だった。少年刑務所を脱獄し、民家に不法侵入しチェンソーを奪ったのだ。

「オメェのせいで人生台無しだ!」

 ドンッ!銃声が響き渡った。

 駆けつけた卜部がリボルバー拳銃をぶっ放したのだ。和尚は腹の辺りを撃たれ、悶絶しながら死んだ。

 

 この頃は別れが多い、紅子が殺されてしまうなんて驚きだ。卜部の調べにより彼女は美月という偽名で探偵稼業をしていたことが明らかになった。


 

 

 

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