第18話 魔法の適性判定
イクリードの世界では魔法が使える。
これはスキルのように自然と使えるものではなく、修行や勉学によって後天的に身につけるものだ。
だからある程度の知恵を持っていれば、魔物であっても魔法を使えるようになる。
ただしどんな魔法も使えるようになるというわけではない。
その人に使える魔法の属性というのは決まっているのだ。
「まずは君たちに向いている属性を調べることから始めるとするかの」
「どうやったら分かるんですか?」
「それにはこの魔道具を使うんじゃよ」
グー爺はそう言うと、懐から黒い石板のようなものを取り出した。
「これは魔法適性判定板という魔道具じゃよ。ここに触れてみぃ。すぐに結果が分かるぞ」
「じゃあ測ってみるか・・・」
リュウト達はグー爺に言われた通り、石板に触れた。
すると石板に文様が走り、文字が浮かび上がってくる。
「これが俺が使える魔法・・・」
「ほっほっほ、嬉しそうな顔じゃな」
「それはそうですよ!魔法が使えるなんて、嬉しいに決まっているじゃないですか!」
「魔法が使えるというのは、この世界で常識だと思うんじゃが・・・?」
「あ、そうなんですね」
まだ眠っている仲間もいるが、適性を知っておいた方が良いということで勝手に触れさせた。
リュウト達の適性のある魔法は、次の通り。
リュウト・・・土魔法
アレス・・・火魔法
ラピウス・・・毒魔法、回復魔法
アクモ・・・雷魔法
ウラノ・・・氷魔法、結界魔法
タナ・・・闇魔法
適性のある魔法が1種類という人がほとんど。
だからラピウスやウラノのように、2種類の適性があるというのは珍しいのだ。
その事実をしったウラノは、とても喜んでいた。
「私、めずらしいんだ!何かうれしいな~!」
「僕ももう一つ使えたらよかったのに・・・」
「ほっほっほ。何個も使える人は珍しいが、だからといって強いかは別じゃよ」
「そうなんですか?」
「結局は修行次第ということじゃな」
魔法使うには3つの段階を踏む必要がある。
成形、変質、発動だ。
成形とは、体内にある魔力で形を作り出すこと。
賢さが高ければ高いほど、大きくて複雑な形にすることができる。
変質とは、生み出された魔力を属性に変化させること。
自ら生み出した魔力であれば、どんなに遠く離れていても変質させることができる。
発動とは、変質させた魔力に指向性を持たせること。
攻撃するような魔法であれば相手の元に飛んで行き、回復させるような魔法であれば該当箇所で効果を発揮する。
「まずは成形が出来るようにならないと、魔法なんて使えないってことですね」
「その通りじゃよ」
「じゃあその成形のやり方を教えてください!」
「もちろんじゃ」
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