第13話 ゴブリンの戦力調査
タナの提案の通り、まずはゴブリンたちの戦力を把握することとなった。
前回の調査のように2体ずつに分かれると危険度が高まる為、戦力調査は3体ずつに分かれて行う。
「調査のときにアレスとラピウスがかなりの食料を獲ってきてくれたから、しばらくは全員で戦力調査に向かおうと思う」
チームは機動力や力などが均等になるように考えて分けられた。
「まずはアレス・ラピウス・タナだ。あまり無茶はするなよ?」
「無茶なんかしたことねぇよ」
「本当かよ・・・」
「もしもの時は私が止めます」
「頼んだよ、タナ。ラピウスも頑張ってくれ」
「はーい」
「よし、じゃあ行くぜ!」
チームを伝えられたアレスたちは、早速洞窟を飛び出してゴブリンの戦力調査に向かった。
「あとは残ってる俺・アクモ・ウラノのチームだ」
「このチームなら、私が空からゴブリンたちの規模感を図ればいいかな?」
「そうしてくれると助かる」
「わかった!頑張るね!」
「アクモも一緒に頑張ろうな」
「うん・・・」
張り切っているウラノとは違い、前回のことを引きずっているアクモの表情は暗い。
目線は下を向き、ゴブリンから逃げてきたときからリュウトと目はあっていなかった。
リュウトもアクモの表情が暗い事には気づいているが、どう励ましても変わらないため今は見守っている。
「じゃあ私たちも出発しましょ!まずはリュウト達が襲われたところに行けばいいよね?」
「そうだな。あの場所にどれだけゴブリンがいるのか把握するのは大事だと思うし」
ということでリュウト達も洞窟を出発し、ゴブリンの戦力調査へと向かった。
その日は空が厚い雲に覆われ、いつ雨が降り出してもおかしくないような天気だった。
リュウト達は前回と同じように川の上流に向かって進む。
正確な場所はリュウトとアクモが知っているため、ウラノは少し後ろの上空を飛んでいた。
「そろそろ着くと思うんだけど、ウラノは何か見えるか?」
「木が多すぎてよく見えないよー。天気もあんまりよくないし」
「やっぱりそうか。アクモは何か感じるか?」
「えっと・・・前回と同じ匂いはするけど・・・」
リュウトは前回の失敗がある為、いつも以上に警戒して進んでいる。
「あ!ゴブリンを見つけたよ!小屋で暮らしているみたい」
「俺とアクモが来たところだろうな。どれくらいの広さがあるのか分かるか?」
「かなりあるみたいだけど、奥までは分からないよ。ちょっと空から見てこようか?」
「お願いできるか?危険だったらすぐ戻ってくるんだぞ」
「任せてよ!」
ウラノは木の上からゴブリンの戦力を調査するために、翼を広げて飛んで行った。
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