第13話 雫
料理が送られてきて食べ始める。
姉さんの前には、ドリアとサラダが置かれていた。
フォークを片手にサラダを食べていた姉さんが俺の顔へと視線を向ける。
「それで?どこの子?」
「ん?なにが?」
「アンタが、今日図書館で一緒だった子の事よ」
「な、な」
俺は、開いた口が塞がらない。
どうして知っているのだろう。
「ふふ、いい顔ね。
私、今日非番だったのよ」
後をつけられていたようだ。
これは、変にはぐらかしても無駄なようだ。
「はぁあ、彼女は阿藤 雫。
それだけだよ」
「それだけね・・・」
姉さんが、サラダを頬張る。
シャクシャクと咀嚼の音が聞こえる。
俺は、ハンバーグを切り分け口に運ぶ。
安定のおいしさだな。
「それで?あの子、アンタの事好きよね・・・むしろ、大好きなレベルよね?」
「まあ、告白はされたけど。
でも、俺は勉強したいから断ったけど?」
俺は、確かに断った。
でも、雫は勉強を口実に俺に構ってくる。
「なるほどなるほど。雫ちゃんか、面白い子ね。
勉強もいいけど、遊びなさいよ」
姉さんは、嬉しそうに笑っていた。
何か企んでいそうな気がする。
----------------------
ファミレスは、サイゼリアがイメージ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます