第5話 ユーリ

帝国がハイランドに侵攻する前にユーリが王都にいるクラウゼに呼び出された時だった


クラウゼはユーリと二人だけで刑務所に行った

クラウゼは考えていた

『戦争になれば多くの人が死ぬ、ユーリは耐えられるのだろうか?』


二人は処刑場に入った、そこには一人の男が処刑されようとされている所だった

クラウゼは静かにユーリに問う

「彼は処刑される、ユーリどう思う?」

ユーリも静かに答える

「彼の罪状を見ました、正直、彼の命でも補えないほどの罪です」


しばらくして彼の首は斧ではねられた


ユーリはただ静かにそれを見ていた

クラウゼは問う

「ユーリよ、人の死について何か思わないのか?」

「僕は人が死ぬのはあまり見たくありません、でも」

「でも?」

「もっと多くの、罪のない人が死ぬをを見たような気がするのです」


クラウゼとユーリは暫し無言で立ち、そしてそこを去った

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