第4話


 僕の棺が用意されている。

(ジョセフが用意したのか?)


ジョセフが「今日は疲れたろう?ゆっくり休めよ」と言っていた。

僕は黒い棺の中に入って熟睡していた。

(僕は血の夢を見る、ヴァンパイアでも夢を見るのだろうか?)

夜が来た。

僕は棺の蓋を開けるとジョセフが起きていた。

「やぁ~ケイト気分はどう?」と聞いてきた。

僕はイライラしていた。

「何で僕をヴァンパイアにしたんだよ」って怒っていた。

ジョセフは「だってキミは僕の好みだったから」って言うんだよ。

僕は「ヴァンパイアって処女が好きなんだろ、可笑しいよ!」って怒鳴っていた。

ジョセフは僕に口づけして口止めをした。

(でもジョセフは何百年も1人でいたの?寂しく無かったの?)って僕は泣きそうになっていた。

僕は「ねぇジョセフ今どき木の杭なんて無いんじゃないの?ピストルの玉かな?」

ジョセフは「だいぶ昔に女の子と一緒にいたアリスって言う女の子僕が留守の間に牧師が来て聖書を唱えられて木の杭を心臓に打ち込まれて死んで消えちゃったよ…」と悲しそうに言う。

(エグいエグすぎるヴァンパイアの最後、僕も消えてしまいたい)

ジョセフは「ケイトは死なないでね」と言う。

(ヴァンパイアも、こんなに憂鬱なんだろうか?と苦しくなる)


 ジョセフは「ケイト血を吸いたくないの?」と聞いてくる。

僕は昨日血を吸ったばかりなのに喉がカラカラだった。

僕はジョセフに「血を吸いたい」って笑いながら答えていた。


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