第2話 第一章 ウィ―クエンドの夜 その1

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高橋恭平は、難しい表情をしていた。油断すると、目尻が下がるのがわかるからである。

金曜日の授業も終わり、週末の報告も終わり、ようやく自由の身となった。

自宅マンションに到着し、部屋に行くまで、恭平の胸は高鳴っていた。

ドアを開ければ、真奈がいるのだ。週末、真奈を独占できるのだ。恭平は深呼吸をして、ドアを開けた。

「おかえりなさい」真奈がいた。


真奈は、制服の上からエプロンを掛けていた。耳にかかるほどのセミロングのヘアースタイルを恭平は、真奈にさせてみたいと思っていたのだが、彼女の方からしてくれた。

スカートから伸びる白い足は、見事に均衡を保っていた。

「先生、いや。スカートばかり見ないで」

真奈が、両腕で足を隠した。

恭平は、頭をかいた。

「悪かった。あまりに綺麗な脚線美だからつい」

恭平は、正直に告白した。

「そ、そんなお世辞言っても…」

少女の頬が朱に染まった。

恭平は、少女の可憐さを実感した。

恭平と真奈は、少し遅い夕食の時間を楽しんだ。

真奈の作ってくれたカレ―ライスは、美味だった。

「うん、このカレ―最高だよ」と恭平が褒めた。

「いやね。インスタントのただのカレ―よ」

それでも真奈は、ほっとしたように微笑んだ。


「私、お風呂入るね」

恭平は、少し緊張を覚えつつ「わかったよ」と答えた。

真奈は、自室にいったん戻る。

恭平は、気になっていたことを真奈を見ずに尋ねた。

「なあ、夕食の買い物は、制服でいったのか」

真奈は、恭平の質問の意味が解らずしばらく考えていたが、質問の意図を汲み取った。流し目で恭平を見る。そして答えた。

「違うよ。ボロボロのジ―パンとティーシャツを着て、帽子かぶって行ったわ」

「え、じゃあ…」恭平は思わず真奈に振り向いた。

「先生、帰るLINEしてくれるじゃない。それを見て、制服とミニスカートに着替えたのよ」

真奈の視線が、恭平を妖惑する。

真奈はそれだけ言うと、風呂場に向かった。

恭平は、妖しい欲望に耐えながら、浴室に向かった。

浴室に、少女の下着がきちんとたたまれていた。

すりガラス越しに真奈のぼやけた裸身が見えた。

恭平は、ギリギリの道徳心を働かせて、背を向けて浴室の真奈に言った。

「真奈、明日レンタカーで、隣町のデパートで、真奈の服を買いに行かないか」

「それって私とデ―トしたいってこと?」真奈の声が浴室にこだまする。

「そうだよ」恭平は素直に認める。

しばらく真奈は返事をしなかった。恭平が不安になりはじめた時、真奈の声がこだました。

「先生、一緒にお風呂に入りましょう」

「え、いいのか」恭平の声が裏返る。

「私の感謝の気持ちよ」


数分後、二人は裸で向かい合っていた…。










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