第18話 ウィルダネス・ダンジョンをプレ・オープン! 内部の詳細から入場、来場した冒険者の様子などを紹介します!(お昼ご飯はワイバーンの肉入りペペロンチーノ)

はいどーも! ダンジョンやす田チャンネルの、ダンジョンマスターやす田です。


G県某所にあった居抜き物件のウィルダネス・ダンジョンの改装を続けて、ようやくプレ・オープンの日を迎えました。

本日はプレ・オープンの一日をレポートします。当日来場してくれた方々に感謝します。

それでは、行ってみましょう。


某日、早朝。興奮して浅い眠りから起きて、オープンの準備をするべく、「ウィルダネス・ダンジョンやす田」の正門前にやってきました。

物件引き取り当初は太い鎖で厳重に封印されていた扉も、新しい門扉と錠前を取り付け、門の枠も塗り替えて、ピカピカの姿に生まれ変わりました。


鍵を開けて、中に入りましょう。

出入り口の一帯はセーフゾーンとなっていて、モンスターのポップはありません。ここは通常のダンジョンと同様に、ダンジョンマスターが在住し、入退場の管理や休憩所や各種工房の案内などをします。

入場者は出入り口の正面にあるバンガローでチェックを受け、セーフゾーンを区切る中扉を潜って奥に入るようになっています。


バンガローを紹介しましょう。ここでダンジョンマスターは開場中勤務します。この建物は、もともと引き取り前にここにあった小屋を改装して、準備しました。中は温かみのある木目調の調度品、寛げる椅子、食事のとれる長机、心の癒される暖炉の燃える火と、居心地の良さを追求したつくりです。個人的にポイントは、床に敷かれた獣系モンスターの毛皮と、壁に飾られたモンスターのハンティングトロフィですね。これらのおかげでただの山小屋からダンジョンの休憩所へぐっと雰囲気を変えてくれています。


バンガローのフロントから奥の廊下にはそれぞれ、垂飯降くんが店番をする各種ポーションなどの消耗品を使うよろず屋、真理さんがいる錬金アトリエ、梶くんのいる武器工房へと通じる扉があります。

実はこれは二重扉になっていて、表の扉はくぐると皆の持ち場へ続く空間に入れる、真理さん特製のワープ扉。裏の扉をくぐると、バンガローに実際にある部屋に続いています。

このワープ扉は真理さん会心の発明で、ゆくゆくはすべての「ダンジョンやす田」に採用して、応接フロントの共有化を目指したいところですね。これも経営の合理化です。


出勤時間になり、バンガローに続々とメンバーが集まってきました。みんな今日のオープンを楽しみにしていますね。

ちょっと外を確認してみましょう。正門前に出てみると、なんと開場を待った冒険者の行列ができていました。


やす田「もうすぐ開場なので、付近の住人の妨げにならないように、お待ちください」

冒険者たち「ういい~!」ガチャガチャ


装備を鳴らして待っている冒険者の皆さんを落ち着かせつつ、急いで会場の準備をします。

「ウィルダネス・ダンジョンやす田」は、一度に入場できるパーティを3~5組、1パーティ辺り3~4人で攻略できる想定で整備しました。実力十分であれば、だいたい2~3時間くらいで、最奥のボスにたどり着けるはずです。

集まっていた冒険者は、ざっくり50人くらいですかね。どういう集まりのパーティかは受け付けてみないと分かりませんが、この時点で一日の動きをある程度予想しながら、いざ、開場です。


開場後、入場してきた冒険者のパーティを受け付け、整理券とタグを配布します。

入場できる順番は受け付けする順番と、申告したパーティの戦力などを鑑みて、ダンジョンマスターである自分が決めます。順番にあぶれたパーティは、休憩所や屋外で、順番を待ってもらいます。この間に装備を整えたり、メンバーと打ち合わせを済ませておくのが、良いパーティですね。


第一陣を出撃させて、待機組がバンガロー内で寛ぎはじめました。みんなこの動画チャンネルを見て挑戦しに来てくれたらしいです。ありがたいですね。中にはかなり遠方から来てくれた冒険者パーティもいました。


やす田「どこから来たの?」

冒険者A「自分らはヤマナシから来ました」

冒険者B「私たちはサイタマから」

冒険者C「今日のためにハカタから」

やす田「えぇ!? わざわざ?」

C「荷物まとめて、金ないんで、夜行バス乗ってきました」


ハカタから来てたサムライ職の冒険者は、自分の順番が来るまで仮眠室で眠ってもらいました。体調を整えるのも冒険者の仕事のうちですし、パーティをきちんと組めていない冒険者たちには、誰と組んだ方がいいかをちゃんとアドバイスする必要もあります。

ハカタの冒険者には、前衛職の弱そうなパーティへの一時加入を薦めました。


他にも休憩所の冒険者に提供する軽食の準備などをしているうちに、第一陣が戻ってきました。帰還したパーティの状態を確認して、攻略達成度合いや、討伐してドロップした物品を査定します。査定が完了したら、証明書を出してあげます。


入れ替わりに第二陣が出撃するのを見送って、お昼休憩を取ります。今日は前回討伐した、ワイバーンの干し肉を使ったスパゲティにしましょう。

ワイバーンの干し肉は、あらかじめ水に戻して、柔らかくします。戻した水を捨て、新しい水に入れて、火にかけます。

塩、胡椒、ミックスハーブを入れ、じっくり煮ていきます。灰汁が出たらその都度捨てて、ワイバーンの出汁が出たスープの完成です。

ワイバーンの肉を引き上げ、細かく解して、オリーブオイルと唐辛子で炒め、そこに茹でたスパゲティを投入し、絡めていきます。最後にそこへワイバーンのスープを加え、乳化させて完成です。

はい、ワイバーンの干し肉ペペロンチーノです。


いただきます。今回はまだ営業中なので、垂飯降くんの店番しているよろず屋から調達したエルフ水で乾杯です。このエルフ水は、塩レモンフレーバーですかね。

手早く作れるペペロンチーノに、ワイバーンの肉が加わって、食べ応えが増しています。ここにワイバーンのスープを追い足しして、スープパスタっぽく食べるのも、ありかもしれません。

もちろん、この時作ったワイバーンのスープは、休憩所の冒険者に提供します。スープに細かく解したワイバーンの肉を入れ、溶いたスライムを混ぜ、トロミをつけます。

ワイバーンのシチュー風の完成です。一緒にパン、もしくはライスが付きます。


昼食休憩後は午後の勤務です。第二陣が帰ってきたので、第三陣を送り出します。ハカタからきた侍職も出撃しました。

朝からずっと人が出入りするので、バンガローの床が泥で汚れてきました。掃除をするのも、ダンマスの大事な仕事です。綺麗な場所で仕事したいですからね。

そうしているうちに、日が暮れてきました。日暮れ前までに第三陣が帰ってくる想定でしたが、ちょっと遅れましたね。

ハカタの侍くんも、無事帰還です。返り血を浴びてますが、満足気な表情です。どうやら遠征の結果は上々のようですね。


そろそろダンジョンを閉める時間が近づいてきました。休憩所で屯している冒険者たちも、続々と出ていきます。

その間も、受け付けと入場を希望する冒険者がやってくるので、今回はプレ・オープンということで、夜越えの入場は受け付けていないこと、本オープンの際の優先入場券をお渡しして、ご理解いただきました。


最後の冒険者が出て行って、バンガロー内の掃除、入退場した冒険者のチェックをします。ここで帳尻が合わないと、遭難者がいる可能性があるので、とっても重要です。

幸いにも、今日の入場者は全員が帰還できてますね。危険と隣り合わせのダンジョンですが、できれば死亡ロストは避けたいですからね。



はい、今回の動画は以上です。最後までご視聴ありがとうございます。

ウィルダネス・ダンジョンやす田のプレ・オープン、いかがでしたか。今回、いろいろと至らない点が見つかったので、それらの課題を解決しだい、本オープンを告知したいと思います。

今回入場してくれた冒険者の皆さん、本当にありがとうございました。


自分たちはG県M市、T市でダンジョンやす田というダンジョンをやっています。G県には、多彩なモンスターや採取ポイントをもつダンジョンがたくさんあるので、もしG県に来た際には色々挑戦してみてください。


この動画がいいねと思いましたら、チャンネル登録、高評価、よろしくおねがいします。

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