第10話 ネイ達の逃走



 女の子が恐怖に震える。


「あっ、ああ」


 間の前までやってきた魔人は、地面の上から動けなくなっている女の子に向けて、手のひらを向けた。


 女の子は、目を見開いて震えることしかできなかった。そこに、救いの影がやってきた。


「このっ、あっちに行きなさい!」


 その場に響いた声、投げられる石ころ。


 それは、ネイの仕業だった。


 魔人に向けて石を投げたネイは、女の子の手を引いてその場から駆けだす。


「もう大丈夫よ、お姉ちゃんが守ってあげるからね!」


 しかし、逃走する二人に、青い炎が襲い掛かった。


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