第二話 隣の席の春下さん
え? 俺のファンクラブ? 無い無い。
「累ってあれ? 青森……」
まてまてまて。本当に俺じゃねーか。
うーん。
オタク共が寄って集まるのか。いや、そこらの腐女子か?
「
っあ、違った。
内心はホッとしているが、少し悲しいな。……女の子にチヤホヤされたかった。チッ。
青森 累花ーーそれは、1000年に1人とまで謳われた超絶美少女。
テレビに出ては、俺は一目惚れしてはしまった。流石に俺もロリコンかもな。……いや、俺はロリコンじゃ無い!
でも、この学校に来るのか……嬉しいな。
すると、「カツ、カツ、カツ……」と言うヒールの音を立てながら、黒髪ロングの先生ーー水野先生が大きな紙を丸めて持ちながらやって来た。
「オイお前ら。クラス表貼るからそこをどけ」
いつも思うだけど、水野先生って口調強いよな。
俺はクラス表が貼られてから15分は人が多い事を知っている。なぜって? 中学のときは毎入学式の度に、みんなが去って行くのを数えてたからだよ。
ん? 文句あんのか?
と言う事で、俺は文庫本を開いた……
30分後
結局30分も掛かっちまったじゃねーか。クソが。
俺は文庫本を仕舞い、クラス表へと向かった。
「えーっと、青森、青森はっと……あった!」
俺は2–Bか。
そうして俺は、東棟2階、2年B組に向かったのだった。
※
っあ着いた。
ここが2–Bか。
ガラガラガラ……
俺は扉を開ける。
席はどこだ?
普通、こう言うのは出席番号順だろう。そうだ。出席番号順だ。だが、この学校は出席番号が名字順では無く、誕生日順なのだ! 珍しいが、自慢できる程すごい事じゃ無いか。はぁ。
俺の誕生日は、7月25日だ。
夏休み中なので、夏休み前に出席番号俺より前の人が祝われてると思ったら、夏休み後には何事もなかったかの様に後ろの出席番号の子が祝われてたりする。悲しく無い? 俺だけ空気なん?
……で、俺の隣の人は誰だ?
俺は席を探して、見つけると隣の人を見る。
は、ははは……
春下(はるした)さん!?
彼女は春下 心。青翔高校三大美人の1人。
後は、冬先輩が消えたのなら、今はやっぱし累花かな?
茶色い長髪、透き通った様な白い肌。整った顔立ち。三大美人の名に恥じない美少女だった。
俺は、面喰いだからな。問答無用で顔は好き。だけど性格は知らないから何とも言えない。
神様、ありがとうございます。
そう思いながら、俺は自分の席に座ったのだった。
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