第18話 どうせなら仲を破壊しようと思いまして
長谷川は大金持ちらしいが。
そして同級生の長山はその召使いらしい。
俺はその姿を見ながら眉を顰める。
金を積んでなんとかなるとかいう問題ではない。
「.....羨ましい.....か」
俺は窓から世界を見渡しながらそう思う。
そして俺は立ち上がって歩いて行くと.....教室に美兎がやって来た。
それから笑顔を浮かべる。
その姿を見ながら、どうした?、と聞くと。
お弁当作ったので食べませんか?、と言ってくる。
「ああ。そうなのか。じゃあ一緒に食べようか」
「はい。先輩」
「.....なあ」
「はい」
「.....人生って何だろうな」
何故かそう問いかけてしまう。
すると美兎は、そうですね、と笑顔で答える。
人生は.....私と出会う為にありました、とも。
オイオイそういう事を聞きたいんじゃない.....が。
それも答えかな。
「.....まあ.....お前がそう言うならそうなのかもな」
「そうですよ。アハハ」
「.....お前は本当に明るいな。.....美兎」
「.....笑顔を浮かべているだけですよ。明るい訳じゃないです」
そして、私は.....父親に浮気されています。だからこそ私は許せない物を許さない、許すものは許す。だから.....それを考えているんです、と向いてくる。
俺はその姿に、そうか、と答える。
それから、美兎は強いな、と笑顔になる。
「.....それも強い訳じゃないです。.....ただ弁えているだけですので」
「そうか」
「.....でもそう言ってくれて嬉しいです。.....有難う御座います」
「.....」
俺はその姿に微笑みながら、じゃあ行くか、と歩き出す。
そんな姿に美兎も納得してから歩き出す。
それから教室を出ると.....目の前に長谷川が立っていた。
何だコイツ。
「私と一緒にお昼ご飯食べませんか」
「.....いや.....断る。.....お前何をしに来たんだ」
「.....はい。.....考えたんです」
「何を考えた」
「.....私達は先ず貴方達の仲を破壊しようと思いまして」
その言葉に俺達は、!、と浮かべる。
何故そんな極論になる。
思いながら、お前何様だよ、と告げる。
すると長谷川は、あなた方は幸せになるべきとは思えない、と答える。
「それに簡単に言えば恨みですよ。.....晴らす為にやっています」
「お前な。.....良い加減にしろ」
「私は美兎さんを認めません。.....そして貴方が私に屈服しないなら貴方も認めません」
「.....」
俺はイラッとしながら長谷川を見る。
すると長谷川は、という事で、と言いながら俺に寄って来て腕を取る。
その姿に俺は振り払った。
そしてまた長谷川を見てみる。
「長谷川。良い加減にしろ。マジにふざけるな。.....お前を俺は認めない」
「貴方は珍しいですね。.....本当に初めての男性です。.....だってお金を幾ら積んでも目も眩まない。それは.....本当に私をやる気にさせてくれます」
「.....やる気だ?.....俺は美兎といれればそれで良い。お前の事は絶対に認めない」
「.....そうですか?」
俺を見ながら長谷川は笑みを浮かべる。
その姿を見ながら俺は眉を顰める。
すると美兎が、私の大切な人に近付かないで下さい、と長谷川に向く。
長谷川はニヤッとしながら美兎を見る。
貴方は.....お金持ってます?、と美兎に問うた。
「.....わ、私は.....経済力が無いですけど.....」
「じゃあ私に歯向かうのは良くないですよ。お金持ってないんだったら弱者です」
「.....わ、私は.....」
それから俺を見てくる美兎。
俺はその言動と行動に流石にキレそうになった。
そして、オイ!と怒る。
それから合わせて、お前本当に良い加減にしろ!!!!!、と激昂する。
すると.....長谷川は、いや。待って下さい。暴力は良く無いですよ、と向いてくる。
「暴力は良くない.....だ?お前という人間がかっかさせているんだからな俺を」
「.....そうですか?私はそうは思いません」
「.....もう良い。お前とは話がつかない」
そして俺は踵を返してから美兎の手を握る。
それから俺は.....そのまま美兎を引き連れてからその場を後にした。
そうしてから屋上にやって来る。
すると美兎は、嫌な人ですね、と悲しげな顔をする。
俺は、そうだな、と返事をした。
「.....俺としては.....もう相手にしたくない」
「そうですね。何に執着して襲って来ているのかも分かりませんね.....もう今の状態では」
「.....お金が全てとかこういうのが全てとか言う奴は纏めて死んでほしい。俺的には生きる価値がない。.....お前を馬鹿にするとか許せない」
「先輩.....」
言いながら俺は、飯でも食うか、と提案する。
すると美兎は頷く様な感じを見せる。
そして、そうですね。気晴らしにそうしたいです、と言葉を発した。
俺はその姿を見ながら、だな、と言いながら美兎の頭を撫でる。
すると美兎は気持ち良さそうな顔をした。
その姿を見るだけで.....何だか胸がいっぱいだ。
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