貴方だけは絶対に許さないですからね。地獄の底まで追い掛けます。〜彼女がNTRたら後輩が暴走した〜

第15話 終わりの見えない先に

美兎が俺に用事があるとやって来る。

男子生徒と女子生徒は当たり前の様に謝る。

悪かったです、という感じで、であるが。

俺はそのクラスメイトの姿を見つめる。

すると美兎が笑みを浮かべた。

「皆さん有難う御座います」

「はい.....」

「.....実は皆さんに言いたいことがあります。その。残党が残っているみたいで.....あと.....ゆかなさんの彼氏さんが怒っている様なので.....皆さん気を付けて下さい」

「そうなんだな.....」

大体は予想が出来たが。

俺も、そうなのか、と思ってしまった。

それから俺は眉を顰める。

すると美兎は周りを見渡しながら、私は負けません、と宣言した。

そうしてから、皆さんの協力も必要です、と向いてくる。

「.....私、負けたくないんです」

「.....ああ。俺達も協力出来る面は協力します」

「そうだね.....これだけの事をやってしまったからには協力したいよね」

「僕も絶対に許せない」

それから俺達は考え込みながらそのまま手立てを考える。

どうしたものか、と思いながら。

そして見ていると、そういえば、と一人の女子が声を発した。

そうしてから俺達を見てくる。

「美兎さんって.....田中くんが好きなの？」

「.....は！？」

「へ！？」

「何だか噂になってるよ。.....アハハ」

みんな言いながら笑顔になる。

俺達は顔を見合わせながら真っ赤になる。

そして、確かにその通りです、と苦笑いで美兎は応えた。

でも私はそれでお付き合いするのはまだ早いって思っています、とも。

「.....私以外にも先輩が好きな人が居るんです。だから私は今は先輩とは付き合えません。その子の為にも」

「マジかよ凄い良い子！」

「良い子！」

「すんばらしい」

「デカルチャー！」

最後の方。

クソ懐かしいアニメのセリフ。

いや観ていたのかよ、と思うんだが。

その頃子供だったろうに、とまあツッコんでも仕方がない。

とにかく有難い事だな、って思う。

「.....お前ら。無茶はするなよ」

「それな。.....まあマジで無茶は禁止だとは思うけどな」

「それなぁ」

「本当に気を付けないとな。俺らが足を踏み込む場所は.....」

「そうそう」

そんな感じで会話をするクラスメイト。

俺はそんな奴らの姿を見ながらまた苦笑いを浮かべる。

そして、サンキューな。みんな、と柔和に告げた。

それから俺はみんなを端から見る。

「.....気にするな。.....せめてもの罪滅ぼしだから」

「.....そうだな。取り敢えずしっかりしないといけないしな。そこら辺は」

「本当に有難うな。そう思ってくれて」

「俺ら.....お前と美兎さんに本当に酷い事をしたって思っているから。だから気にするな。取り敢えず目の前を見ろ」

クラスメイト達はその様に話しながら俺達を見る。

俺はその言葉に頷いてから美兎を見る。

美兎は俺に対して笑みを浮かべていた.....が。

直ぐに真剣な顔になる。

「取り敢えず今からでも覚悟は決めた方が良いですね。.....何が起こってもおかしくないですので。そいつらがどうなるかにもよりますが.....」

「ああ。.....それは分かる。取り敢えず覚悟は決める」

「ですね。.....あ。先輩は.....今度こそ私が守ります」

「.....大丈夫。俺もお前を守るから。そんなに神経使わなくて良いぞ」

「.....はい」

言いながら俺に頭を下げる美兎。

それから、あ。チャイムが鳴りますね、と時計を見る。

そして、じゃあまた後で。先輩、とウインクした。

そうしてから俺達に挨拶をしてから帰って行く。

「.....良いな。.....恋ってのは」

「.....そうだなぁ」

「取り敢えず俺としては羨ましい限りだ」

そんな感じでキャーキャー言う女子の中で男子達はそう言う。

俺は苦笑しながらその姿を見ながら、そうだな、と返事をする。

すると男子の１人が、なあ。.....戦わないといけないって言ってたけどさ。.....そんなに怖い奴なのかな、と向いてくる。

「.....そうだな.....すまない。そこら辺はよく分からないんだ」

「.....復讐なんてへっぽこな真似をするよな」

「それな.....」

「取り敢えずはそんなへっぽこな真似を中断させるにも戦わないとな」

俺はみんなを見ながら、有難うな、と話す。

みんなは、ああ。さっきも言ったけど罪滅ぼしだよ。ただの、と言いながら椅子に各々腰掛ける。

その姿を見渡しながら俺も椅子に腰掛ける。

しかし.....どうするか、だな。

いつかやって来るだろうなそいつら。

思いながら俺は教科書を出しながら警戒する。

困ったもんだ、と思いながら。

「.....立ち向かわないといけない.....か」

俺はそんな事を呟きながら俺は窓から外を見渡す。

それから俺は頬杖をつく。

そして俺は先生が来るのを待つ。

先生は変わらない様子でやって来た。