海の街②

リーナ「この街は、古くから漁業と交易で栄えてきたの。だから、こういう珍しい物が売られているんだ」


トライデンの街を歩きつつ、店で売られているアクセサリーらしき物を指差しながら、そう言うリーナさん。


花「綺麗.......」

リーナ「でしょ?」


私の言葉に対し、リーナさんはニッと笑うと


リーナ「これは、南の国で作られたアクセサリーで、その国では黄金が取れる反面、内陸地だから、魚はとっても希少なの。だから、よくアクセサリーのモチーフとして使用されているの」

花「へぇ!!そうなんですね!!」


リーナさんって、こういうのに詳しいんだなぁ。


リーナ「それから、あっちの店は海の向こうの国の珍しいフルーツを取り扱っていてね、美味しいフルーツを食べたいのなら、オススメだよ」

花「フルーツ!!」


何それ食べたい!!


リーナ「どうせだったら、食べてみる?」

花「は、はい!!」


そう言った後、青果店に向かう私とリーナさん。


青果店には、バナナやマンゴーらしき果物がたくさんあって


花「うわぁ〜!!」


フルーツ一つ一つがとても美味しそうだった。


青果店の店主「よぉ、リーナじゃねぇか」

リーナ「おじさん、バナナを二個頂戴」

青果店の主人「あいよ」


そう言った後、リーナさんがお金を払った後、私は、リーナさん共々大きなバナナを手渡されるのだった。


花「お、大きい.......」

リーナ「そこがこのバナナのいいところなんだ」


ニッと笑いながら、そう言った後、大きなバナナを食べるリーナさん。


そして、その様子を見た私も食べてみたところ


花「美味しい!!」


元の世界のバナナよりも、何倍も美味しかった。


てか、こっちのバナナの方が好きかも.....


花「こんなに大きくて美味しいバナナ、初めて食べました!!」

リーナ「あ、そっか。王都じゃ大きいバナナは流通していないんだっけ?」


リーナさんがそう言うと、コクリと頷く私。


花「これ、チョコを掛けたら絶対美味しいんだろうなぁ.......」


こんなに美味しいんだったら、チョコも合うはず!!


と、そんなことを思っていたら


リーナ「あなた.....もしかして天才?」


リーナさんは、ハッとした顔でそう言った。


花「えぇ!?そうですかね....?」

リーナ「そうよ!!」


そういえば、こっちの世界のチョコって、飲み物みたいな感じなんだっけ?


リーナ「そんなことを考えられる時点で、あなたは天才よ!!」

花「あ、アハハ.......」


...........何か嬉しいな。


そう思いながら、バナナを食べる私なのだった。

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