トライデン伯爵の娘

海の街①

トライデンの街は、古くから、公益や漁業で栄えているのだとか。


それに加え、人魚伝説なる話もあるので、観光客も来ているらしい。


というか、異世界にも人魚の話はあるんだ.....


花「ここがトライデンの街.......」


トライデンの街の駅を後ろに、そう呟く私。


うん、潮風の匂いがいいね〜。


それに、キラキラ光る海も素敵!!


これぞ、海の街ってやつですな。


花「長旅をした甲斐があった〜」


海を見ながらの列車旅も悪くないね。


あと、駅弁的なやつも美味しかったな。


.....帰る時も、駅弁を買おうかな?


花「さてさて、トライデン伯爵の家は探さなくちゃ」


そう言った後、キョロキョロと周りを見渡しながら、街中を歩く私。


街の中には、屋台がたくさんあり........


花「良い匂い〜」


その屋台から、めちゃくちゃ良い匂いがしたのは、言うまでもない。


.....イカ焼きとかも売っているのかな?


と、そんなことを思っていた、ちょうどその時


???「ねぇ、ハンカチ落としたよ」


そんな声が聞こえたので、後ろを振り向くと......そこには、私のハンカチを持った少女がいた。


..........可愛い。


花「あ、ありがとうございます!!」


私が少女に対し、お礼を言うと、少女はハンカチを手渡した後


???「じゃ、そゆことで」


その場からスマートで去ろうとしていた。


か、カッコいい!!


花「あ、あの!!ちょっといいですか!!」


勇気を振り絞り、少女に話しかける私。


一方、少女はというと


???「何?」


不思議そうな顔をしていた。


花「わ、私、トライデン伯爵の屋敷に行きたいんですけど....その場所が分からなくて.......」


私がそう言うと、少女はしばらく考えた後......こう言った。


???「.....いいよ」

花「ほ、本当ですか!?」


少女の言葉に対し、一安心する私。


???「ところで、あなたの名前は?」

花「ハ、ハナ・マキノです」


私がそう言うと、少女はニッと笑い


???「ハナ.....可愛い名前だね」


と言った。


花「そ、そうですかね....?」


な、何か嬉しいな.....


???「私はリーナ。この街は私の庭みたいなものだから、すぐに案内してあげる」


そう言った後、ウィンクをするリーナさん。


た、頼もしすぎる!!


リーナ「それじゃあ、行こっか」

花「は、はい!!」


リーナさんに案内され、トライデンの街を歩く私達。


こうして、私のトライデンの街歩き......もとい、トライデン伯爵の屋敷への道が始まるのだった。

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