最初の依頼

花「わぁ......!!」


【宮廷裁縫師】のギルド内の掲示板に貼られている、たくさんの依頼の紙を見つめながら、そう呟く私。


花「こんなにたくさん、依頼があるんだ.......」


こういう光景って、ファンタジーだけかと思ってた......


花「ど、どれを選ぼうかな....?」


掲示板に貼られている紙を見つめながら、そう呟く私。


でも、とにかく依頼をゲットしないと!!


そう思いながら、掲示板の方へと進んでいき.....


花「よいしょっと.......」


依頼の紙をゲットするのだった。


花「さてさて、依頼の内容は.......」


私がゲットした紙には、ドレスの制作依頼が書かれていて........依頼主の欄には、トライデン伯爵と書かれていた。


花「ドレスかぁ.......」


ドレスにも、色々あるんだろうけど.....コルセットとか、シェーレグリーンのことを考えると、ザ・プリンセスみたいなドレスが主流なんだろうなぁ.......


とまぁ、そんなことを心の中で呟きながら、依頼の紙を窓口に持っていく私。


花「あの、この依頼を受けたいんですけど....」

受付嬢「トライデン伯爵のドレス制作依頼、確かに承りました。それでは、交通費などは、こちらから支給するように、申請しておきますね」

花「え?交通費?」


ドユコト?


受付嬢「依頼を受けた【宮廷裁縫師】は、まず、依頼主と共に、どのような服を作るかの話し合いをしなければならないんです。ですから、その交通費は我々【宮廷裁縫師ギルド】が負担するんです」


はぇ.....そうなんだ。


花「ちなみに、トライデン伯爵がいるところって......遠いんですか?」

受付嬢「はい、確か...........海の方面だったはずです」


海!!


花「海かぁ.......」


..........ちょっと、見てみたいな。


そんなことを思いながら、依頼を受理してもらう私。


受付嬢「では、頑張ってくださいね!!」

花「は、はい!!」


受付の人から、そんな言葉をかけられた後、ギルドを後にする私。


花「よ〜し!!始めての依頼だけど、頑張りますか!!」


自分に激励を飛ばすように、私はそう呟くと、アンナさんのパン屋に帰るのだった。


ちなみに......アンナさん曰く、トライデン伯爵の暮らしているところは、海の幸が美味しいらしい。


海の幸........かぁ。


そういえば、この世界に来てから、海の幸は食べてなかったっけ?


.........トライデン伯爵のところに行くついでに、食べてみようかな?

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