二次審査

二次審査に向けて①

一次審査を突破し、いよいよメイド服の制作に移った私は、アンナさんから貰ったミシンを使って、服を製作していた。


ちなみに、制作する服は、夏用と冬用の種類らしい。


しかも、審査員がいるというオマケ付き。


まぁ、王家に仕えるメイドの制服だからね、そうなっても仕方ないか〜。


んで、そこは置いておくとして...........


花「問題は、モデルなんだよね.......」


そう、問題は、その服を着るモデルなのだ。


モデルがいなければ、服の魅力は伝わらない。


モデルがいなければ、二次審査を受けられない。


なので、どうしてもモデルが必要なんだけど...........そのお金が無い!!


花「はぁ.......」


そういうわけで、私は途方に暮れていたのである。


アンナ「どうかしたの?ハナちゃん」


そんな私に対し、心配になったのか..........アンナさんは、お茶をトレーに乗せた状態で、私の部屋に入ってきた。


花「アンナさん!!」

アンナ「あんまり気難しい顔をしてたら、アイデアが逃げちゃうかもよ」


そう言った後、テーブルの上に、クッキーとお茶を置くアンナさん。


アンナ「で、何に悩んでいるの?」

花「...........実は」


私は、アンナさんに対して、メイド服を着るモデルをどうするかで、悩んでいることを伝えると


アンナ「モデルかぁ..........それは結構重要な問題ね」

花「はい.......」

アンナ「うーん.......何か良い方法はないかしら..........」


そういった後、アンナさんは、私と一緒にモデルのことで悩んでいると...........あることを思いついたのか、こう言った。


アンナ「そうだ!!私の知り合いの子をモデルにすればいいのよ!!」

花「えぇ!?」


アンナさんの発言を聞き、驚く私。


花「だ、大丈夫なんですか!?」

アンナ「大丈夫よ。あの子達はとっても可愛いし...........何より、喜んで引き受けてくれると思うわ♪」


.............アンナさんのその自信は、一体どこから来るんだろう?


花「..........確かに、それなら何とかなりそうですね」

アンナ「でしょう?我ながらいいアイデアだわ〜」


そう言うと、フフンと胸を張るアンナさん。


アンナ「それに......ハナちゃんの作った服は、とってもオシャレだから、きっと大丈夫よ」

花「オシャレ...........かぁ」


アンナさんがそう思っていても、その二人が気にいるかどうかは分からないし...........一か八かで、賭けるしかない!!


花「アンナさん...........私、その二人と会ってみたいです!!」


私がそう言うと、アンナさんはニコッと笑い


アンナ「了解!!」


と言ったのだった。


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