プロローグ②

花「これが..........祠?」


神秘的なオーラを放つ祠に対し、そう呟く私。


やっぱり、ここがファンタジーの世界なんだと、私は思った。


チャーリー「さぁ、その祠の中にある水晶に触ってください」

花「あ、これですか?」


チャーリーさんの言う通り、祠の中の水晶に触ってみると...........その水晶は光り輝き、空中にステータス画面のようなものが現れ、その画面には、【裁縫師】という言葉が書かれていた。


チャーリー「なるほど..........どうやら、花さんは【裁縫師】に適性があるようですね」

花「あの、【裁縫師】って何ですか?」


私がそう尋ねると、チャーリーさんはこう言った。


チャーリー「【裁縫師】というのは、主に、衣服を作る専門職のことですよ」

花「へぇ、そんな職業があるんですね」


...........ひょっとして、私の趣味が裁縫だからから、この職業に適性があったのかな?


チャーリー「あ、そうそう。【裁縫師】の中には、宮廷で働いている人もいるんですよ」

花「きゅ、宮廷!?」

チャーリー「はい。そういう【裁縫師】のことを、【】と呼ばれているのです」


宮廷裁縫師かぁ...........


花「でも、そういう人ってエリートなんですよね?」

チャーリー「えぇ、彼らはそれなりの実力とセンスを持ってますからね」


デスヨネー。


花「ところで、さっきから気になっていたんですけど.................何で、私が異世界人だって分かったんですか?」


チャーリーさんに対し、疑問を投げかける私。


それに対し、チャーリーさんは


チャーリー「異世界人は、常に奇妙な格好をしている。古くから、我々の世界では、そう言い伝えられているんです」

花「あ〜」


まぁ、異世界の人から見れば、私みたいな格好は奇妙もんね。


チャーリー「ですから、異世界の衣服は高値で売られることがあるので、気を付けてくださいね」

花「えっと..........それってつまり、剥ぎ取られる可能性が高いってことですか?」

チャーリー「そう思ってください」


異世界怖っ!?


チャーリー「そうなる前に、服屋で衣服を売るのも手ですよ」


うーむ..........確かに、剥ぎ取られるよりかはマシかもしれない。


それに、少しでもお金はあった方がいいしね。


花「チャーリーさん、この近くに服屋ってあるんですか?」


私がそう言うと、チャーリーさんは微笑みながら


チャーリー「はい。この近くにありますよ」


と言った。


その後、私は服屋で下着以外の服を売った後、そこで異世界の服を購入したのだった。

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