第48話 ガルル王子とサナ王女
カランカラン!
12月27日PM12時 大魔術学校ルーン 大聖堂
俺は今、大聖堂で一人で給食を食べて、休んでいる。あの"男の娘"の隣で
今日の給食は卵と野菜のサンドイッチ、得体のしれない果実
しかし、食べてみると意外に美味い
カノン「探偵さん、一人で食べるご飯は美味しかった?」
悠「なんだよ、これは馬鹿にされてるのか?」
カノン「私がお昼食べに来なかったら探偵さんずっと独りぼっちだったでしょ」
カノン「かわいそうだからね、私がきたの」
俺はジャケットの胸ポケットをまさぐり、戦いの日々でボロボロに朽ちたたばこを取り出し、くわえた。そしてジッポライターで火をつけた。久しぶり一服、癒される...
悠「もういい、俺はそろそろ王子の授業が始まるからな、さっさと中学棟に行かなきゃな」
たばこの火をを消し、歩き出した
カノン「気を付けてね、この学校にも人間のあなたを良く思わない人が沢山いる」
カノンは不気味ににやつき
カノン「えへへぇ、殺されないように気を付けてね"人間"さん」
この大魔術学校ルーンでは、俺の世界で言う小学、中学、高校が一体となっている
卒業後は、大学に進むか、就職するか魔法使いをフリーランスとしてやっていくことになる
ガルル王子とサナ王女は13歳で今中学棟にいる
カランカラン!
午後の授業が始まるな、急ごう
13時 中学棟 Bクラス
コンコンコン
ローザ「来たみたいだな、どうぞ」
ガララ
悠「遅れて申し訳ない、失礼します」
静かな教室に多数の生徒、そして、やたらと目立つ教卓の前に立つロン毛の青年
ローザ「初めまして、中学棟1年Bクラスの担任のローザと申します。」
ローザ「早速だが、ガルルの席はあれだ」
驚いた、この先生はガルル王子とは呼ばない、あくまで平等にってことか
ローザが指さした先には、教室の窓辺の机に頬杖を突く鋭い目つきの少年とその隣の机で教科書に向かうショートカットの少女だった
悠「君がガルル王子か?」
ガルル「...」
ガルル「あ?なんだよ」
なんてことだ、生意気なクソガキじゃないか
悠「そして君がサナ王女」
サナ「話しかけないでください、授業中ですよ」
俺はこいつらと三か月も過ごさないといけないのか
ローザ「では、探偵さん三か月という短い期間ですが、よろしくお願いしますね」
悠「こちらこそ、よろしくお願いします」
けどやるしかない、やりきるんだ
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