第49話 復讐

 12月27日 大魔術学校ルーン 高等棟Aクラス


 カイラ「ギャバット、アリス遅くないか?」

 ギャバット「っと、もう授業始まるぞ、どうしたんだろうな」


 ガラガラ

 教室のドアが開き、ラー先生が入ってくる


 ラー先生は背の高いサングラスのかけた髭面の男だ


 しかし、見かけによらずフレンドリーで生徒からの評判もいい


 ラー「アリスが遅刻か...?珍しいこともあるんだな」


 カイラ「少し席を外します」

 カイラは廊下に走り出した


 ラー「おい!欠席扱いになるからな!」


 カイラは見向きもせず廊下を探し回った


 大魔術学校ルーン 高等棟 校舎裏


 不良女子生徒「ねぇ、アリスゥ痛い目遭いたいの?」


 派手な不良女子生徒3名がアリスを囲んだ


 不良女子生徒「あんたのこと、みんなむかついてるの。だからこの学校辞めて?」


 あはははとあざ笑う女子生徒たち


 不良女子生徒「なんとか言えば~?」

 女子生徒の一人がアリスの首を掴んだ


 アリス「やめて...やめてよぉ」


 1時間後 大魔術学校ルーンAクラス


 ギャバット「いたか?」

 カイラ「いや、いない」

 既に2時間目の休み時間に入っていて、生徒たちがガヤガヤと話している


 ガララ

 ドアが開き、ボロボロのアリスが入ってきた


 カイラ「おい、それどうした」


 アリス「な、なんでもないの、ちょっと転んで怪我しただけ...」

 明らかに異様だ。こんな様子のアリスは生まれて初めて見た


 ギャバット「アリス...」


 カイラ「全部わかった。今日は帰れ、俺が何とかする。必ず何とかしてやる」


 アリスはカイラに耳打ちで囁いた

 アリス「カイラ...お願いだから、殺しはやめてね、私にも悪いところがあるから」


 カイラ「分かってる」


 大魔術学校ルーン 放課後


 カイラはギャバットと共に帰路に着いた

 カイラ「アリスをやった奴らの正体は大体検討がついてる」


 ギャバット「やっぱ、うちのクラスの不良生徒だよな...」


 ギャバット「殺すか?」


 カイラ「もちろん、水神リヴァイアサン」


 ドヒューン!


 そういうとカイラは巨大な"水の神様"と共に天高く飛び上がった


 ギャバット「おいおい、マジかあいつ、たかがクラスメート3人始末するだけで神召喚するか?相変わらずイカレてるな」


 カイラはあらゆる次元の神を従え、召喚することができる。空を舞い、力もアルタイル王国ナンバー1


 カイラ「三人とも同じ場所に固まってくれてるな、見つけた」


 カイラは天高く王都を見下ろした

 不良女子生徒たちは、他多数の不良とともにたむろっている


 カイラ「三人だけ始末しに行くのも面倒だな、リヴァイアサン、あの一帯の街ごと地図から消し去ってくれ」


 ヒューン!


 すると、水神の口から水分で出来たキャノン砲が撃たれた


 不良女子生徒「な、なにあれ」


 こっち来る!?にげろお!


 街から悲鳴や焦りの声が聞こえてくる


 カイラ「そうだぁ、それだよ。その声が最高に気持ちいいんだ」


 ドーン!!


 なんと、街の一片が根こそぎ消滅した


 カイラは高鳴る胸をなで下ろした

 カイラ「お掃除完了だ」


 ヒュン


 水神は消え、ギャバットの元へ降り立った


 ギャバット「気は済んだか?」

 カイラ「あぁもう最高の気分だ」

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