第3話 スペランカーは苦戦するが人生似た楽しさがある

 えいっとここでジャンプ。コウモリのウンチをかわしてっと。あっだめ、またやられちゃったわ。すぐに死んじゃうわねスペランカー君。いえ、これは私がわるいのね。これはこのゲームのルールなのよ。ルールを破った私が悪いのよね。

 確かにスペランカー君は虚弱でちょっとした高さで死んじゃうけど、でも骨があって楽しいわ。ゲーマーの血がたぎるわね。ちょっと暑くなってきたわ。コーラありがとう。気が利くわね。そういうところ好きよ。

 ごくごく(コーラを一気に飲む)。

 ふーゲームとコーラの相性は抜群よね。ラインハルトとキルヒアイスぐらい相性ばっちりよね。

 ねえっもう一機やらせてもらえないかしら。

 ねっいいでじょう。お願い吉野く〜ん(猫なで声)

 えっいいの。ありがとう吉野君、大好きよ。

 わかったわ、この一機で最後にするからね。これがラストチャンスね。


 それではスペランカーレッツゴー!!

 よし、ほらここでジャンプしてそうそうあんまり高いと死んじゃうからそっと着地してっと。で、ここに爆弾をしかけてお化けをたおしてっと。

 よしっうまくいったわよ。

 それでエレベーターをおりてってですね。

 やったわ。最初の門のところをクリアしたわ。

 ふー面白かったわ。たしかにこのゲーム難しいけど人生と同じよね。

 とてもやりがいがあるわね。

 スペランカーは苦戦するけど人生と同じでその先にクリアしたときの楽しさがあるわね。ヌルゲーだとこの達成感が得られないわよね。

 吉野君もそう思うよね。

 えっゲームから哲学的なこといえるなんてすごいって。

 えへんっ。これでも私はライターの端くれだからね。



 さてっと。それじゃあ、あなたのおすすめの幻魔大戦のDVDみましょうか。


 ジー(ビデオデッキの開く音)


 さてさてはじまったわよ。

 あっこのオープニングの音楽聞いたことがあるわ。

 テレビのバラエティなんかでよく聞くわね。

 そうか、これが元ネタだったのね。私感激したわ。


 ぐすんぐすん……。

 お姉さん、丈を守るために死んだのね。お姉さんの深い愛が素晴らしいわ。

 それに絵がとてもきれいよね。まだCGなんかなかったのでしょ。全部手書きでこれだけの世界を描いていたなんて

 この絵を見るだけでもこの映画を見る価値はあるわよね。

 

 はあっベガってなんてかわいそうなのかしら。恋人を幻魔に殺されて、それでもなお幻魔との戦いをあきらめないのよね。まさに不屈の闘志よね。

 こういう男性素敵だわ。

 さあ、最後の幻魔との決戦ね。

 集結した超能力戦士たちと幻魔の死闘の始まりね。


 絶対零度ー!!

 つい叫んじゃったわ。このラストバトルしびれるほどかっこいいよね。

 音楽もかっこいいし、ラストのテーマ曲も素敵だわ。この曲もよくほかのテレビ番組でよくきくわ。

 アニメのサントラっていいものが多いから、ほかのテレビでもよくつかわれるわよね。

 さすが吉野君おすすめのアニメよね。とってもおもしろかったわ。

 ちょと不満をいうと他の超能力戦士たちも深堀してほしかったわね。

 あの中国人の女の子タオっていったけ。あの子かわいいわよね。あの子を主人公にした二次創作書きたくなってきたわ。次のコミケに薄い本だしたいわ。

 えっこれ以上やること増やさないほうがいいって。

 でもね、人間の人生って有限なのよ。じゃあ楽しまないと損よね。

 そう言えば吉野君と再会したのもコミケだったわよね。私のサークルに来たお客さんが吉野君だったのよね。

 私、一目見て吉野君ってわかったわ。あなたも私のことわかったっていってたわよね。私運命を感じちゃったわ。

 だって初恋の吉野君が私のサークルに来てくれるなんてね。

 それにバツイチの子持ちのおばさんにプロポーズしてくれるなんてね。

 あっごめん。自分のことをおばさんっていうなって吉野君に言われたばかりよね。


 ごくごく(コーラを飲む)


 そう言えば吉野君はライトノベルの起源は幻魔大戦だっていってたわよね。たしかにアポカリプスもので異能力バトルってのはライトノベルの要素があるわね。でもね、この意見には私は賛同しかねるのよ。いくら大好きな吉野君の意見であってもね。

 あれっこんなところで顔を赤くしないでよ。

 テーマはライトノベルの起源についてよ。

 フリーライターの友永有紀子が独断と偏見に基づいて語らしてもらうわね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る