08話 レベル5になるために!(ゴブリン達との戦い・中編)

(優梨さん、泣かないでください!大丈夫ですよ!

 レベル7のムカムカベアーと戦った時もなんとかなったじゃないですか!)


「いや、そうかもしれないけどさ!」


«アガッ!アガッ!»


後ろを振り向くとすぐそばまでグレッターゴブリン達が迫っていた!


「ギャー!!このままじゃ殺されちゃう〜!!」


(悩んでる暇なんてありませんよ!もう戦うしか選択肢はないんです!覚悟を決めてください!)


「そうだね…殺されるぐらいなら、戦うしかないか…

 アイルちゃん、百合妄想をちょうだい!」


(その言葉を待ってましたよ!今回の設定はですね!優梨さんと付き合っているツンデレな後輩の女の子に最初、冷たくされてからの甘えてくるみたいな感じにします!)


「なんでもいいから、早くして〜!!」


(ではいきますよ!)


−放課後、校舎の玄関近くで優梨さんのことを待っていたツンデレな後輩の女の子−


(もう、先輩遅いですよ!本当にとろいんだから!

 べっ別に一人で帰ってもよかったんですけど、仕方がないので待っててあげてたんですからね!感謝してください!

そっそれと…もう一ついいですか…?待ってたご褒美として、あの…手ぐらい繋がせてください…それぐらいわがまま言ってもいいですよね…?)


「ズキューン♡それはズルすぎる!!うぉぉぉぉ!!」


«アガッ!?»


驚くゴブリン達をよそに私は百合妄想でスキルを開放した!!


「ゴブリンさん達、さっきまで逃げててごめんなさいね?でも、もうあなた達のこと全然、怖くもなんともないよ?

 さぁ、どこからでもかかってきなさい!」


«アガッ!アガッ!»


私の生意気な態度に腹を立てて、ゴブリン達は怒って飛びかかってきた!


「全員で飛びかかってくるなら、確実に一匹ずつ倒すだけだよ!そりゃ!!そりゃ!!そりゃぁー!!」


「グアッ!!」


襲いかかるゴブリン達を私は一本背負で地面に叩きつけていった!


「アガガ…ア…ガ…グェ…」


「ハァハァ…ただの一本背負いなのに…

襲ってきたゴブリン全員、目を回して気絶してるや…何とかなったみたいだね…」

 

(やりましたね!優梨さん!後はあのグレッターゴブリン・ボスVerを倒すだけです!頑張りましょう!)


「そういえばボスが残ってたっけ…?

 後はあの大きいゴブリンさえ倒せば…ってあれ…?

 なんかゴブリンの様子が変だよ…?」


「アガアアアッ!!」


奇声を上げながらゴブリンの体格が大きくなって、ムキムキさも上がっていくように見えた!


(あっあれはまさか!)


「何!?その意味あり気なセリフは!?ちゃんと教えてアイルちゃん!!)


(完全に怒っちゃったみたいですね…)


「完全に怒った…?それだと何かあるの…?」


(あのですね…グレッターゴブリン・ボスVerは

 完全に怒ることで一時的に攻撃力が数段、強くになって、レベル12並の実力が出せるようになる能力を持ってるんですよ…)


「えっ…つまり…?」


(つまりですね…さっきまでレベル9ぐらいだったのが…一気にレベル12並の力を得たということです…)


「レベル12並って…」


(本当にムカムカベアーよりもさらに強いゴブリンになっちゃいましたね…)


「あはは…マジか…」


私はアイルちゃんの説明にただ苦笑いするしか出来なかった。




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