一途な愛

@kanzakiior

一途な愛

スイカのたねんでしまった。

ヘソからてスイカがえてくるよ、

なんて、よくつまぼくをからかった。

そんな、いまつまのピアスがソファーの隙間すきまからてきた。

まるでたねみたいで、んでしまえば、つまかおしてくれるのでは、

へん期待きたいをした。

一途いちずでいても、だれかはきずつけているんだからね。わたしがいなくなれば貴方あなたひとり。

 もし、きってってくれるひとあらわれたらちゃんとれなよ。』

つまのこした最期さいご言葉ことば目蓋まぶたひらくとおひるの2ぎていた。

一緒いっしょえらんだ黄色きいろのソファーが、いつのにか時計とけいはり二周にしゅうさせていた。

欠伸あくびのふりをしたなみだ痕跡こんせきぬぐって、ふたたじた。

最近さいきんけずられてばかりの毎日まいにちで、ゆめなかでも仕事しごとをしていたから、

ゆめつまえたことがなによりこころみたたした。

かおは見えなかったけれど、つないだ人差ひとさゆびねていた。

よくつま踏切ふみきりっているあいだあか点滅てんめつわせてするくせしあわせの合図あいずだった。

「ただいま。」

息子むすこ廊下ろうかねるおとがきこえる。

「わぁ、スイカだ!」

よこすわりスイカをかじる。


「ねぇ、しおかけないで」

「いいから、ってみ?」

「めっちゃあまい!」

「だろ?」

「ねぇ、それなぁに?」


まんだピアスがひかる、きずつきけずられためん


「サファイア、しあわせのたねだよ。」

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