第94話 VS三高4


 四回裏、龍宮の攻撃はウルから。

 とりあえずヒット一本打ってパーフェクトは消してほしいな。

 雰囲気的に。

 なんて事を思ってたら、ウルは初球をセーフティバント。

 こいつ、足めちゃくちゃ速いくせにあんまりバントしないからな。

 意表をついて、悠々セーフ。

 パーフェクト阻止して、ノーアウトのランナー。

 しかも瞬足のウル。


 「メジャーでは、パーフェクトやってる時にバントしたらダメみたいだけど」


 「ここはジャパンなので、その批判は受け付けません」


 別にいいじゃんね。

 大体メジャーは暗黙の了解が多すぎる。

 報復死球とか俺がもしメジャー行っても絶対やらんぞ。

 前世は死球のせいで選手生命が絶たれたんだから。


 「さーて、先制点が欲しいぞー」


 2番のタイガはねちっこく粘っている。

 意地でも右打ちしようとしてるね。

 カウントはツーボールツーストライクの6球目。

 ウルがスタートをきって、タイガはセカンド方向へ。

 セカンドがなんとか捕球し、進塁打。

 もう少しでエンドラン成功だったのに。


 しかーし。

 ここからは頼れるクリーンナップ。

 霊山は我慢出来るかな?


 3番のレオンに対しての初球。

 インローへのスライダーを掬い上げる。

 打球はライトへ大きく上がったが、またもやフェンスギリギリでキャッチされる。

 ウルはタッチアップで3塁へ。

 ツーアウト3塁で4番の大浦を迎える。


 「ふむん。今のも届かないのか。参ったな」


 ベンチに戻って来たレオンは憮然としている。

 自分の手応え的には良かったんだろうな。

 やはり調子が良くなさそう。

 スランプからの復帰方法は人それぞれだからな。

 俺のバッティングは万年スランプ状態だから、役に立たんし。

 とりあえずヒット一本でも打っておけばいいんじゃないのかね。

 さっきの打席も無理に長打狙ってる感じだったし。

 素人意見で恐縮ですが。


 で、4番の大浦。

 さっきは良い当たりだったし期待している。

 なんとか四球で隼人まで回してくれてもいい。

 得点圏にランナーいるしなんとかしてくれるだろう。

 チャンスの隼人はそれぐらい安心感がある。


 霊山もさっきの打席を気にしてるのか、外のコースのくさい所にしか投げない。

 でも隼人にも回したくないからか、かなり窮屈そうなピッチングになっている。

 狙い球を絞っているのか、大浦は打席でピクリとも動かない。


 そして5球目のこの打席初めて投げたインコース。

 霊山のウイニングショット、シンカーを振り抜きレフト前ヒット。

 ウルが帰ってきて、1点先制である。


 「あいつ、シンカー狙い打ちとか頭おかしいだろ。霊山の決め球ぞ? 狙って打てるもんなの?」


 「前の打席でもシンカーを打ってたからね。残像が残ってたんじゃないかな? それでも、シンカーを待つ胆力は凄いと思うけど」


 ピッチャー視点から言わせてもらうと、自信のある決め球を打たれる事ほど堪えるもんはないからな。

 霊山がこれで崩れる豆腐メンタルだったら良かったんだけど。


 「んー、ぼてぼてのショートゴロ。大浦のヒットが二塁打だったら話は変わってたかもなー」


 まあ、待望の先制点を取ってもらった事ですし?

 しっかりと有効活用させてもらいますよって。

 出来れば、もう2点程欲しいけど。




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 どうもJajaです。

 ちょっと質問がしたくて、後書きをば。


 今閑話でレオンとの出会いを書いてます。

 それが思いの外長引いてですね…

 他の閑話を書くかどうか迷ってます。

 書こうと思ってるのは…


 ・豹馬と渚の進捗


 ・ウルと神奈の進捗


 他にも2.3書きたい話があってですねぇ…

 レオンとの出会いはいつか絶対書きたいと思ってたのでこれは確定なんですが、他の話はどうするか。

 極論、本筋に関係ない話だし書かなくても問題はないんですよねぇ。

 次の章のスタートが遅れてでも閑話有りの方が良いですか?

 まぁ、またの機会にするとか章の途中でぶっこむとかすればいいかなとも思ってる自分がいるんですがwww


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