第377話 神鍵
「えーっと、まずはお前達に関係あるところからいくか。妲己、アシュラ、アギャイン、サマー、ミシェル、ロボ、クレイグの最終まで進化してる組なんだけど、器に新しく上限が出来てる」
玉藻前の妲己、酒呑童子のアシュラ、エンペラー・リッチのアギャイン、サキュバス・エンプレスのサマー、セラフィムのミシェル、フェンリルのロボ、フェニックスのクレイグ。
こいつらはもう最終まで進化してるんだ。だから技術を上げる事でしか、成長ってのは無かった筈なんだけど、新しく器に上限が出来てる。要するにまた進化出来るかもしれないって事だ。
「器の経験値も今までの分が蓄積されてるのか、みんな割と早く上限までいくと思う。だから魔物とか倒す時は注意してくれ。不意に進化の眠りがやってくるかもしれんからな」
「フム…。マサカ マダ先ガ アッタトハ」
「多分進化して【眷属超強化】になったからだと思う。まだ推測の域を出ないけどね。だから進化したいよーって奴は、狩りに行くのは良いけど、必ず誰か同行者を付ける事」
眷属達に言っておく事はこんなもんかな。元が人間種だった眷属やまだ最終まで進化してない奴らには関係のない話だけど、こいつらも何かしら【眷属超強化】の恩恵は受けてるんだろうか?
まあ、その辺はおいおい調べるとして。
「で、もう一つ。なんか【神鍵】って能力がありまして。これ、どうしたもんかなと」
「一体どういう能力なんです?」
「うーん…。神への挑戦権的な?」
なんか難しい説明だけど、滅茶苦茶要約すると、神を打ち倒して神になろうってそんな感じ。
正直全然興味が湧かない。ノックス様を見て神になろうとか思わないでしょ。滅茶苦茶暇そうだもん。今は俺達が暇つぶしアイテムをいっぱい用意してるから楽しんでるけど、それまではひたすら暇してたらしいし。
しかも神になれたとしても、最高神的なアレになれる訳じゃない。
人間大陸の奴等が信仰してるテムテン様とアイシュ様がこの世界のトップだけど、その奉仕神みたいな感じになるらしい。
悪い言い方をすれば二人のパシリになるみたいな感じだ。
で、この【神鍵】で挑めるのはその奉仕神相手にだけ。テムテン様とかビッグな神様とは戦えない。別に戦いたいとも思わないけど。
「多分あれだな。自分の世界で生まれた優秀な奴をヘッドハンティングする為の能力だな」
「なるほど…」
竜王ってもしかして奉仕神だったりしない? テムテン様とアイシュ様にこの世界の人間達の管理を任されてるんでしょ?
増えて来た人間の間引きをしたり、逆に減りすぎたら守ったり。本人に聞いてみないと分からないけどさ。
奉仕神ってのがどんなのか見てみたい気持ちはあるけどねぇ。わざわざ自ら好んでパシリになりたいとは思わないや。
まず勝てるのかどうか分からんし。神って言うぐらいだから強いんでしょ。仮定奉仕神である竜王もめちゃんこ強いし。
神様ってテムテン様とアイシュ様、その息子であるノックス様だけだと思ってたけど、下級神みたいなのもいるんだなぁ。
実はまだ知らない大陸に管理を任されてる竜王みたいなのもいたりして。人間大陸と魔大陸だけだと思ってたら、島国みたいなのを見つけたり、まだまだ世界は広いらしいしさ。
「まあ、もし知らない大陸を見つけたらそういう奉仕神みたいなのもいる可能性があるって事は覚えといて」
「分かりました。島国の方も少し調べさせてみます」
さて。後は増えた能力や強化された能力、スペックの上がった身体能力の調整とかしたいけど、その前に。
竜王にお前って奉仕神なの? って聞いてみるとするかな。あのテンションに付き合うのは嫌なんだけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます