第376話 進化10


 『ヴァンパイア・オリジン (真祖)

  名前  レト・ノックス

  【異能】

  魔眼Lv9 (解析)

      (魔力視)

      (遠見)

      (停止)

      (高速思考)

      (魂視)

       (石化)

       (魅了)

       (衰弱)

  傲慢

  【魔物能力】

  血液支配

  音支配

  影支配

  眷属化

  感覚狂惑

  鬼神纏鎧

  神速再生

  眷属超強化

  中級吸血鬼召喚

  神鍵       』


 

 どうも皆さんおはようございます。

 ご機嫌如何でしょうか?

 進化で1年近く眠っていたレト・ノックスです。


 「いや、1年て」


 「キュンキュン」


 「心配かけたな」


 妲己が俺の頭の上から尻尾をふぁさふぁさとぶつけてくる。どうやらほとんど寝ずに付いててくれたみたいで。心配したんだぞとご立腹の様子。他の眷属達もみんな心配してくれてたみたいで、本当にご迷惑をおかけしました。


 でもね。まさかこんな時間が掛かるなんて思わないじゃん? 前回は1ヶ月ぐらいだったし、長くても3ヶ月だろうなぁとしか思ってなかったよ。


 しかも俺の体感では良く寝たなーって感じで、丸1日寝たぐらいの気持ちでしかない。それを1年って言われましても…。


 そんなこんなで会議室に到着。

 グレースが眷属全員を集めてくれてるはずだ。


 「あー! お寝坊さんだ! おはよう!」


 俺が会議室に入るとローレライが突撃してくる。相変わらず天真爛漫な元気っぷり。


 ローレライに続いてパトリック、ボスコ、ロマン、クラマもきゃいきゃいと近付いて来ては、何かしらの身体の部位でベシベシと叩いてくる。


 「クラマがなんか立派に…いや、ボスコとロマンも何か変わってるな?」


 「レト様が寝てる間に進化したんだよー! クラマなんて2回も進化したんだから!」


 「ほえぇ…」


 ワニみたいな魔物のボスコの身体が滅茶苦茶デカくなってる。5mぐらいはあるんじゃないの、これ。それにカブトとクワガタが合体した感じのロマンの身体は銀色に輝いてるし。


 幼天狗だったクラマは普通の天狗って種族になってて、見た目がなんか成熟してる感じ。ローレライ達と仲良くやってるようだ。末っ子として可愛がられてる感じかな。


 そんな感じで会議室でわいわいと喋ってると、続々と眷属達がやって来る。


 因みにこの会議室は眷属全員が入っても全然大丈夫なくらい広い。テレサが魔法で空間を広げてるので。デカい眷属が増えたり、進化で大きくなったりする度に魔法で拡張してくれます。


 まあ、それはさておき。


 「クカカカカカ! コレマタ 圧ガ 凄クナッタノォ」


 普段、蟲領域の要塞から出てこないアギャインが高笑いしながらやって来てくれたり。


 「むむっ! どうやら元気なようで安心したぞ! 吾輩、心配で心配で研究も手に付かなんだ!」


 魔法研究をしててダンジョンから滅多に出てこないオロフリンがふよふよと浮かびながらやって来たり。………こいつ、幽霊なのに目に隈が出来てるのはどういう事なんだろうな。絶対俺が寝てる間も研究に夢中だったろ。てか、こいつ、マジでダンジョンから出て来ないから、会うの自体10年ぶりくらいなんだが。


 俺の姿を見て満足したのか、もう会議室から出て行こうとしてるし。あ、ミネリに引き戻された。


 で、他にもみんなが会議室にやって来て、最後にグレースが会議室に入って来て各々が席に座る。椅子に座れない奴は地べたに転がってるが。


 「よし。じゃあみんな集まったな。まずは色々心配かけたみたいで、ご迷惑を掛けました」


 ぺこりとみんなに頭を下げる。

 皇帝が軽々しく頭を下げるとかそういうのはダメだと思うんだけど、眷属達になら良いだろう。


 機会があるかは分からんが、他国の王と会う時とかは傲慢なスタイルでいこうと思ってます。


 「で、みんなに集まってもらったのは、俺の進化の事を説明する事もそうだけど、もう一つ。お前達にも変化がありそうだからだ。さっさと持ち場に戻りたい奴も居るだろうが、とりあえず今は聞いてほしい」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る